チッカケ
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 子供の頃、こんな遊びをやっていた。
《チッカケ》
ボールを人にぶつけるゲームである。
チッカケるとは、大分弁で、ぶつけるという意味。
「ボール、チッカケたな!」
ボールをぶつけられて怒っている。

さて、この遊び・・
ボールはなんでもいいのだが、
なにせ、ボール自体が少なかった時代、
近場にあるのは、テニスの軟球ぐらいだった。
当たってもたいして痛くないし、ちょうどよかった。
フィールドはどこでもいい。
広場でも、運動場でも、山の中でもいい。
道路ですら構わなかった。
車がほとんど走っていない田舎の道である。

ゲームのスタートが面白い。
誰かが、家の屋根にボールを投げる。
瓦屋根をコロコロと落ちてくるボールを奪い合う。
最初に掴んだ奴は、賞賛される。
っと、そこからゲーム開始だ。
誰でもいいからボールをチッカケる。
敵味方はない。
チッカケられた奴が鬼となる。
鬼は、ふたたび誰かを狙う。
当たろうが、当たるまいが、投げられたボールはイーブンとなる。

チッカケられたくないので、必死に逃げまどう。
ドッジボールと違って、コートなどない。
どこまでも逃げてゆく。
人んチの庭だろうが、家の中だろうが、どんどん逃げてゆく。
畑を走り回り、トマトをつぶして、どなられる。
逃げているのに、犬に食いつかれる奴もいる。

痛くないと言ったが、実は痛いともいえる。
我らは皆、半ズボン半袖。
裸の部分にテニスの軟球が当たる。
バチ~ン
やはり痛い。
頭も痛い。
顔面にチッカケられた日には、火が出る。
それでも誰も怪我しないので、チッカケは延々続く。

しかし、そのボールはいつか割れる。
割れると、中に藁を積め込み、硬くしてチッカケる。
こうなると、痛い。
この辺りで、遊びは終わりに向かう。
つまり、皆、三々五々いつの間にか、
いなくなるのであった。
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# by ishimaru_ken | 2017-04-04 05:35 | 昔々おバカな話
点滴は天敵
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 点滴はむいていない。
検査入院などで、病院で点滴を受けることがある。
「ちょっとチクッとしますネ」
お決まりの文句から始まる点滴。
私にとってはここからが、問題となる。

様々な事柄において、ジッとしているのが不得意な私。
その最たるものが点滴と言っていい。
ピトン   ピトン   ピトン
大きなビニール袋から、ほんの僅かづづしか落ちてこない液体。
落ちてくる様子を見まいと努力する。
忘れようとする。
目をつむる。
しかし、何となくあけると、
そこに点滴の滴り落ち管が見えてしまう。
右手に繋がれた場合は左に寝返りがうちにくい。
やや右側に向いて寝ている。
すると、目をあけると、そこに管が見える。
ピトン・・をイヤでも見せ付けてくる。
「設定が遅いんじゃないのかな~?」
素直な感想が浮かぶ。

繋がれたその管は、明らかに私を拘束している
逃げるという選択肢を除外している。
スパイ映画などで、点滴などが繋がれた管を、
引きちぎって病院から脱出するシーンがある。
あんなことが出来るのは、やはりよっぽどの事があるのだ。
今、チラッと右腕に刺された針を見てみたが、
コイツを自分で引き抜くのは勇気がいる。
 「自分で抜いたんですか!」
看護師さんの吊りあがった眉が目に浮かぶ。
 「血だらけじゃないですか!」
追いうちが恐い。

チラッ、目をあける・・管を見る。
 「え~まだ全然落ちてないじゃ~ん」

眠ろうとするのだが、病院は何かとざわついている。
廊下を小走しるスリッパの音。
お掃除の音。
配膳車の音。
やさしい看護師さんの声『いかがですかぁ~』。
完全な静けさより楽しいのだが、眠るのには向いてない。
仕方ない、本を読もう。
文庫本を取り出し、集中する。

チラッと管を見る。
アレェェェ~
全然減ってないじゃ~ん。
ピトンピトンがないぞ?
右腕を見てみる。
本を持つ為にヒジを折り曲げていたセイで、
管が折れ曲がってしまい、止まっているじゃないか!
10ページは読んだゾ。
何のための読書時間だったんだ。
ショックのあまり、バタンと倒れたいところだが、
すでにベッドに倒れてねている。
これ以上の感情表現ができない。
残念感を、ヒジ伸ばしという滅多にみない表現で終えた。

よし、いっそ、ピトン ピトンを見続けてやろう!
何十回いや何百回おちるのか見てやろうじゃないか!
・・・・・・・・・見ていた
う~む、つらい・・
根性論では成り立たない。
観察日記としても面白くない。
時間が経つのが、もの凄く遅くなる事実だけが伝わった。

点滴好きな人がいる。
昼休みに嬉々として病院に向かう人がいる。
堂々と昼寝できる楽しみに浸っている。
 『ちょっとチクッ・・』
言葉が終わらない頃には、もう気を失っているという。
よほど疲れているのか、条件反射になっているのか、
羨ましい限りだ。
そういえば、初めて点滴をしたのはいつだろう?
アレは確かぁ・・・

 「はあい、終わりましたよぉ~」
いつのまにか眠っていたようで、無事おわりましたとサ。
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# by ishimaru_ken | 2017-04-03 05:48 | その他
かもネェ~オジサン
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 「あのさァ、川の上流だからこの水飲めるよね」
 『かもネェ~』
 「来年こそ与論島、行けるよネ」
 『かもネェ~』

相手の問いに、なんでも『かもネェ~』で応える人がいる。
応えられた方も、答えて貰ったような気がして、
もう一度尋ねることはしない。
よく考えれば、イエスなのかノーなのか定かでない。
どちらかと言えば、ノーに近いと思えるのだが、
返事はして貰ったので、まあいっか・・となる。

この《かもネェ~オジサン》の特徴は、
相手の話を、半分以上聞いていない点だ。
試しに、
 「消費税あがったらどうする?」
 『かもネェ~』
 「自転車買っちゃったよ」
 『かもネェ~』
たしかに聞いていない。
ところが、その流れの中で、
 「宝くじ当たった」
 『うっそ、いくら?!』
ちゃんと聞いている。

聞こえる事と聞こえない事を、
自動的に振り分ける装置をそなえている
とみえる。

今回に限ってこのオジサンの正体は、私ではない。
こっそり教えよう。
ナカヒラくんである。
自分でボーイソプラノと言ってはばからないナカヒラくんである。
その甲高い声で、『かもネェ~』を連発する。

だから時折からかってやる。
 「今夜は鍋だゾ、中身はネギと何?」
 『かもネェ~』
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   鯖ソーセージ・・・かもネェ~
# by ishimaru_ken | 2017-04-02 05:33 | その他
ジョージアワイン
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 世界中の列車に乗っているスタッフがいる。
《世界の車窓から》
30年間、地球を旅している。
その彼らが、お土産を持って帰ってくれる。
たいがいの国では、ブドウが植えられ、
葡萄酒がつくられている。
おみやげにと、ワイン好きの私に買ってきてくれる。
一国に一本とまではいかないが、
相当の数のボトルを押し頂いた。

さて・・
我が家の冷蔵庫でヒンヤリとなったボトルを取り出す。
今日のワインは、
《ジョーシアワイン》
ジョージアとは、以前はグルジアを呼ばれていた国。
黒海に面している。

トクトクトク
渋い色のレッドワインがそそがれる。
甘い香りがひろがる。
ひと口目・・・なめらかに入ってゆく。
クセはない。
ワインは、不思議なことに、呑み進めると、
味が変わってゆく。
酸化するからだろうか?
自分の舌が変わるのだろうか?
酔っていき、頭がぼんやりするからだろうか?
ひと口目が美味しいからといって、最後まで美味しいとは限らない。
その逆もある。
面白い飲みものだ。
いずれにしても、食べながら呑みたい酒の世界代表かもしれない。

難しい講釈は人まかせにして、
チビリとゴクリの合わせ技に、
幸せのひとときを過ごしている。

「♪~ジョ~ジア~♪」
つい歌が出る。
たぶん私は間違っている。
その歌は、アメリカのジョージア州の歌だ。
「よし、世界地図をあらためて見てみよう!」
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# by ishimaru_ken | 2017-04-01 05:37 | 仕事
ひとつだけ言わせてくださいオジサン
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 人数のいる会議や、話し合いの場で、話が紛糾している。
そんな時、いままで黙っていた人が、隙間に声をかけてくる。
 「ひとつだけ言わせてください」
それまで口々に意見を述べていた人たちは、急に黙り込む。
なんだろう?
とりあえず、聴く体制をとる。
 「ひとつだけ・・」
と言われているのだから、「それだけは聴いてやろう」
居住まいを正す。

そして、彼・・
ひとつ言わせてくださいオジサン》が喋り出す。
実は、彼はこの言葉が口癖なのだ。
会議がまとまらない時の指摘役、と自分を捉えているようだ。
このオジサンの特徴は、
ひとつと言っておきながら、
「もう一つは・・」などと、追加してしまう。
「もう一点は・・」などと、言い方を変えて追加する。
「さらに言わせてもらえば・・」とも変化し、饒舌になる。

皆が黙って聴いているのをいいことに、
自論を、とうとうと手振り足ぶりで語りだす。
さんざん喋った挙句、
さすがに皆が、ざわつき出したあたりで、

「最後に、もうひとつだけ言わせてください」
新たな手法をくりだす。
「最後」となれば、聴くしかない。
再び、手振り足ぶり、腰まで振って語りつくし、
顔面が紅潮してきたあたりで、
とうとう皆が椅子から尻をあげだす。
すると・・・

「これだけは聞いてください」
ついに伝家の宝刀を抜く。
「これだけは・・」
と来たら、あげた尻を下すしかない。

面白いことに、この会議は、しょっちゅう行われるのに、
毎回、このオジサンの術中にはまるのである。
おそるべし《ひとつだけ言わせてくださいオジサン
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  ソラマメの苗を八戸で
# by ishimaru_ken | 2017-03-31 05:54 | その他
カレーのチェイサー
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 カレーを作った。
辛いカレーにしてみた。
玉ねぎを小麦色に炒める丁寧さは守った。
肉は、豚スペアリブにしてみた。
こんがり焼いた骨付き豚は、そのままで食べたかった。
ゴクリ
我慢して、カレー鍋に放り込んだ。

辛いカレーがテーマだ。
赤唐辛子を刻み、種まで刻み、いっぱい刻み、もっと刻み、
辛くしてみた。
あくまで辛さは、適当。
さあ、食べてみた。
グッ・・・
インパクトがくる。
スプーンに乗せる茶色い物体に汗が噴き出す。
さあ、そんな時だ。
舌を安すらぎたい。
言葉でいえば、《チェイサー》

ウイスキーを呑んでいる時に、横に水のグラスを置く。
チェイサーと呼ぶ。
そのマネをして、辛いカレーを食べている時のチェイサーが欲しい。
何かないだろうか?

見つけた・・
 《やっこ》
豆腐である。
カレーをスプーンですくった後、豆腐をすくうのだ。
舌が鎮まる。
悲鳴をあげそうな舌が静かに落ち着こうとする。
醤油はいらない。
プリンだと考えればよい。
スプーンは変えても変えなくてもよい。

そういえば、なんか、コレに似た食べ物があったナ?
そうか!
《マーボー豆腐》だ。
凄まじい辛さを豆腐がやわらげている。
なるほど・・豆腐はいい奴だ。

ものすごく辛いカレーのチェイサーは豆腐
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  ベトナム土産のとびだす切り絵
# by ishimaru_ken | 2017-03-30 05:47 | 謙の発見!
ドクターイエロー写真の証明
 《ドクターイエロー》
新幹線のお医者様と言われている車両の写真を私が撮った。
10年以上前になる。
まずは、その写真を見ていただこう。
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確かにドクターイエローの写真を撮った。
しかし、コレが本当にドクターイエローなのか?
証明せよと言われれば、私には無理だった。
もし、科捜研あたりに追及されたら、
ドギマギしてしまうところだった。

そんなある日・・・
鉄道大好き人間の、某プロダクションのマネージャーであり、
タレントでもある南田裕介氏に出会った。
「イシマルさん、ドクターイエローに乗車した番組見ました!」
握手をしてくれる。
そこで、くだんの写真を見てもらった。
すると・・・
いままで、見過ごしていた部分の解説を始めたではないか!
 「これは、運転席の右横の窓ですネ。見てください。
  窓枠のガラスの下の方に白い帯があるでしょ。
  ここには、アルファベットの文字が書かれてあるんです。
  白い文字でふたつ。
  高速での撮影だった為、横に伸びて見えますが・・」
へえ~そうなの。
で、どうなのだろう?
この写真はドクターイエローなのか?
 「間違いないですね。太鼓判押します」

お墨付きを頂いた。
客観的な評価をもらった。
これで、胸を張って、
ドクターイエローの写真だと、お見せできる。
時速270と270キロのすれ違いの1秒間に撮られた写真。
本来撮られるハズだった富士山の代わりに、撮られた一枚。
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《諜報員008》2006;1月19日
# by ishimaru_ken | 2017-03-29 05:49 | 謙の発見!



石丸謙二郎
by ishimaru_ken
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