風の配達人
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肩に扇風機をかついで、街なかを歩いている人を
見た事がありますか?
30年以上前の、夏の事だ。
当時、冷房というものが、世の中に普及していなかった。
東京の電車でも、一列車に一両くらいしか冷房車が無かった。
よもや、安アパートにあるはずもなく、
古道具屋で買った扇風機が活躍していた。
 しかし、問題は、食事時だ。
食堂も、御託に漏れず、冷房など無かった。
ましてや、行きつけの中華屋にいたっては、蒸し風呂よりひどい。
ラーメンなんて食べようもんなら、パンツまで
汗びしょになる。

そこで、考えたのが、空調持ちこみ。
扇風機持参
『電気借りまあ~す』(返さないくせに)
中華のおばちゃんはいつも心良かった。
スイッチを{強}にして、身体の正面からぶっかける。
ああ気持ちいい。
ラーメンがくる。
なんとかしのげそうだ。ズルズル~

・・ん?あれ?風が来ない。
扇風機が首を振っている
あとから入って来た客が、首振りボッチを押したようだ。

(ごめんね、これは、ボクのなの)ボチッ
《ざけんな》ボチッ
(あとで、風あげるから、今はラーメンが)ボチっ
《しばいたろか》ボチッ
え~、暑いならあんたらも、扇風機持ってきなよぉ。
まあ、電気借りてる手前大きく主張も出来ず。
風のサービス係になってしまった。

そんなこんなで、ひと夏、扇風機をかついでいると、
ああ、アノ青年の風なんだと、理解してもらえる様になった。
客人も、この、青年の風に、
やっと、感謝してくれるようになった。

いい風ありがとう
いえ、お粗末な風で
# by ishimaru_ken | 2006-03-14 05:00 | 昔々おバカな話
股旅
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お芝居の旅ってえのは、つれえもんで、
今日は盛岡 明日は静岡、そういやあ、その前は
広島に行きましたっけねえ。
ってな具合に、言いかえれば「津々浦々家業」
なんですな。
この津々浦々が、これ又、はうまいは
しこたま飲めるは、こんなつれえことはありやせん。

なにしろ、ひと巡業につき実働2時間
これしか働かしてもらえねえんでござんすから。
あとは、「おめーたちの好きなようにしな・・」
ってえんですから、
せちがらい世の中ですなあ。
しょうがねえからってえんで
あっしら、馬鹿役者どもは、あてどもなく
街を徘徊し、ほうぼうの提灯にごやっかいに
なってる次第でござんす。
ほうぼうったって、夜中ともなりやすと
提灯も火の節約ってんで、明かりを消しますわなあ。
そうすると、しんそこの馬鹿役者が、
燃えカスのような提灯を、ウチワであおぎながら
徘徊するんですわなあ。

あらよっと、じゃまするぜ、おかみ』
あの世っとの間違いじゃないの、もうおしまいだよ」

『おっ、いい色合いの提灯だねえ、よせてもらうぜ』
「旅の人!あれは朝陽だよ」

しょうがねえからってんで旅篭に帰って、
たくわんつまみにあさげ・・じゃなかったあさしゅ
頂くわけですなあ。
ああつれえつれえ。
なにがつれえかって、それから、
しこたま眠らなきゃならねえんですなあ。

そんで可哀相な事に、目が覚めたとたんに
トンカツなーんてものを、山盛り飯おかわりで
食わなきゃならねえ。
これがまたボリュームたっぷりで、
サービスとやらで、小ラーメンとかも付いて来たりして、ああつれえ。
そんでよしゃあいいのに、名物などという張り紙に
騙されて、餃子を注文する馬鹿がいるもんだから
つれえったらありゃしねえ。
しかも、こんだけ食って、820円もとられるんだから
この世も末だね。

ああまっとうに生きたいやね。
# by ishimaru_ken | 2006-03-13 08:07 | 仕事
マスクマン
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マスクが良くなった。
マスクの形、性能が良くなった。
顔へのヒット感がやさしく、
長い間付けていても、気にならなくなった。
気にならない状態を超えて、していることも忘れるほどになった。
昨日、マスクをして、電車の座席に座っていた。
喉が渇く。のど飴をカバンから取り出し、
ポイと口に放り込んだ
・・こんだ、つもりだった。
口の前にマスクがあった。
ポーンとはじけて、飴が通路にころがった。
ハッと目をあげると、正面の座席の女性(25,6歳)の
ほほが、ピクっと引きつるところだった。
見られてしまった
一部始終を、見られてしまった
マスクに向って、飴を投げたところを見られてしまった。

うう~
もう一度、25,6歳を見上げると、目が真っ赤になっている。
彼女、やおらそおっと、カバンに手を突っ込み、
なにやら取り出そうとして、思い直し、止めた様子だ。
携帯だ!携帯を取り出して、誰かにこのブザマな男の話を
 メールしようとしたに違いない。そして、このバカ男が、
 自分を見ているので、しばし、止めたのだ。)

うう~
25,6歳の目玉が宙を泳ぎだした。
白目が出てきたりする。
口を空けて息をしている。
(口を空けるのは、プッと噴出さない為のテクニックだ)
早くもよりの駅に着かないか、前方を見ている。
実につらそうだ。

いや、つらいのは、わたしの方だった。
教訓
<マスクには、アメ用の穴を開けておきましょう>
# by ishimaru_ken | 2006-03-12 06:37 | その他
ショルダーバッグが憎い
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ショルダーバッグ> の意味がわからない。
初めて、ショルダーバッグなるものを見た時、
どういう意味の道具か、理解出来なかった。

と・・こんな方います?
実は、大勢いるのです。
「私も意味がわからなかった。」 と思った方、
あなたは、イシマルと同じ体型でしょう。 つまり・・

 <ナデ肩
ナデ肩人間にとって、モノを肩に掛けるという
意味がわからない。
たとえば、カバンをに掛けたりしないよね。
カバンをに掛けないよね。
我々は(おっ、われわれになったぞ)、それと同じ意味で、
肩に掛けないのだ。
掛けられないのだ。
我々には、肩に掛けるという発想がないのだ。
『え~いくら我々さんでも、少しは掛けられるでしょお~』

はいはい、じゃあ、実験してみましょうか?
スベスベのジャンパーを着てるとします。
肩を動かさないとします。
ショルダーバッグ掛けますよー、はい!
ドスン!
何もないところで、カバンから手を離したのと同じです。
 『うっそー!
 「そうなの!
今、パソコンの前で、全く違う、二つの声が聞かれました。

「 」のカッコの我々は、世の中にショルダーバッグが
あることが、イヤなのです。
我々は、ショルダーバッグを、憎んでいるのです。
立場さえ保障して頂けるなら、
ショルダーバッグ撲滅運動をしようとさえ思っているのです。

 ついでに、言わせて頂ければ、
洋服屋で、肩幅の寸法を測るとき、
測るたびに、長さが随分違うのです。
肩の始まりと終わりが、さだかでないのです。
洋服屋も、始まりのカドッコが見つからなくて、
おおよそで、誤魔化すのです。

欧米では、ナデ肩のことを、ダウンヒルという。
(いいません、まだ、トリノの影響が残ってるな。)
正直、我々は、苦しんでいます。
ショルダーバッグという名前のものを、手にさげて歩いています。
ノーベルさん、早く作って下さい・・

ナデ肩バッグ
# by ishimaru_ken | 2006-03-11 09:47 | その他
カーリングバー

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これからハヤルもの
カーリングバー

バーの長いカウンターが大部分、氷のテーブルに
なっているのだ。
その氷の上をグラスが滑ってくるのだ。
 ん~・・・やってみよう。

『スコッチ、ロックでくれる』
「かしこまりました」
やがて、長いカウンターの端から、スコッチグラスが
スーと押される。押しているのは、
「かしこまりました」と応えた、女性のバーテンだ。
実は、このバーテン・・カーリングの選手なのだが、
遠征費を稼ぐため、この店で、働いているのだ。

スー・・・
グラスは、音もなく、客の前にやってくる。
客の前の氷には、例の◎の的が描かれてある。
あっ、ちょっと短いか?
そう思った客は、あらかじめ渡されてある、小さな
デッキブラシ(鉛筆くらい)を掴み、ゴシゴシやるのだ。
バーテンも、「イエース・・」など、指示を出してくれる。
的の真ん中に、ピタリと止まると、
嬉しいのだ。
チラ とバーテンと目を合わせ、喜びを共感するのだ。

ただし、喜び過ぎて、いつまでも、グラスを置いておくのは
いけない。
その氷の通路は、みんなの共有通路なのだから。
やがて、隣の客が、おかわりをすると、私の
目の前を通過していくことになる。
その時、ブラシを使ってはいけない。
他人の石を(じゃなかった)グラスを邪魔してはいけない。

それと、注意をひとつ。
バーテンの彼女を「オネエチャン」と呼ばない事。
この店では、スキッパーと呼ばれている。
# by ishimaru_ken | 2006-03-10 09:13 | 謙の発見!
とろろ昆布の輪
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<メビウスの輪>
というものがある。
細長い紙を用意してください。
そのハシとハシを摘み、片方を裏側にねじって
糊で、くっ付けます。
紙の真ん中にペンで、線を引いていくと、
やがて、書き出したところに繫がります。
もし、その線の上を、アリが歩いているとする。
そのアリは、永遠に歩き続けることになる。
グルグル、グルグル・・
~~~  ~~~  ~~~
とろろ昆布を食べると、健忘症にならぬ

昔から、聞かされた言葉である。
医学的にも正しいらしい。
スーパーで時折手にとり、
「おおコレコレ」といって、買い求める。
冷蔵庫に入れておく
入れたところまでは、覚えているのだが、
食べる事を忘れてしまう。
必然、冷蔵庫のどこかにしまわれたままになる。

(そうだ、健忘症にならないようにしなければ・・)
立ち上がる。
(その為には、とろろ昆布を食べなければ・・)
冷蔵庫に行く。
(そのとろろ昆布を食べてないから、健忘症になっており・・)
何のために冷蔵庫を開けたか忘れる
バタン

結局、とろろ昆布は食べられない
つまり、健忘症も治らない
健忘症が治らないから、とろろ昆布の存在を忘れてしまう
ああ、グルグル、グルグル・・

<とろろ昆布の輪>
# by ishimaru_ken | 2006-03-09 13:52 | その他
シクラメンの香り
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{まわた色したぁ~シクラメンほどぉ~}
布施明が歌っていたシクラメン。
 (注)別名、ブタのマンジュウ。ブタがその香りが
    大好きで、花びらを食べてしまうから。

その布施明が歌っていた頃、つまり
私が、高校生の時のこと。
 友人が、ラブレターを書いた、見てくれという。
見た。
「君は、シクラメンの花のようです。シクラメンの
 香りを漂わせる君に・・・云々」

歯が浮く。いや、歯が浮いていい。
ラブレターは歯が浮いていなければならない。
浮けば浮くほどいい。このまま出せ。
 しかし、青春には、必ず災難がふりかかってくる。
丁度その頃、現代国語の授業で、<推敲>(すいこう)と言う言葉を
教わった。
<推敲>
{書いた文章を何度も、より良くなるように書き直せ}・・という。

友人は、素直だった。
推敲した。
おまけに、友人は、純朴だった。
(喫茶店でコーヒーを飲む。)
(バーのホステスと酒を飲む。)
この二つの区別が付かない奴だった。

そして、推敲に推敲を重ね、
ついに彼女にラブレターを届けに行った。
すぐに帰ってきた。
床にうずくまっている、つき返されたラブレターを握りしめて。
ひったくった。 グシャグシャになった紙を広げた。

「君は、ブタのマンジュウです。ブタのマンジュウの香りを
 漂わせる君に・・・

バカだ、おおバカだ!
彼がバカなんじゃない。
青春がバカだ、青春はおおバカだ!

セイシュンの バ カ ヤ ロ オ ォ ―――
# by ishimaru_ken | 2006-03-08 10:19 | 昔々おバカな話



石丸謙二郎
by ishimaru_ken
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