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開田高原の とうじ蕎麦
開田高原の とうじ蕎麦_e0077899_07160753.jpg
 信州の木曽の村に、開田(かいだ)高原という寒村がある。
《寒村》という表現を、文字通りではなく、
《豊かにひなびた》という感覚で使ってみた。

いまや、この寒村は、蕎麦好きには憧れの地となっている。
いにしえの昔、米も麦も生えなかったわびしい土地に、
蕎麦の種をまいて育てた歴史がある。
栄養の乏しい土地ほど、旨い蕎麦が育つ。
《高原》というだけあって、夏は涼しく、冬は寒い!
私の行きつけの宿は、《とうじ蕎麦》の宿。

とうじ蕎麦とは、鍋に自分で小さなザルで蕎麦を投じるから、
そういう名前が付いたと言われている蕎麦の食べ方。
宿とは面白いもので、夕食には、いろんな食材をお出しする。
「そんなに食べられません」というお客にも、平等にお出しする。
そこで私は、前菜も八寸も、ラストのご飯も、デザートも要りません。
とうじ蕎麦だけ下さい。
っと、我がままを垂れて、食卓に座る。
宿のご主人も、「しかたねぇな」とばかり、
とうじ蕎麦オンリーを貫く。
「これっきゃ出しませんゼ」
ギリギリの覚悟の夕餉。

日本酒は、木曽の道を走ると、電柱に宣伝が書かれてある、
《中乗さん》 なかのりさん
この酒は、ご当地でなければ呑めない。
他で売っていない。
東京では呑めない。
ある意味、木曽に特化した酒。

「中乗りさんを、常温で下さいな」
《常温》とは、別名《ひや》とも言い、日本語で言うところの、
「そのままで」とも同じ注文のしかたである。
女将さんに意を伝えると、しばらくしてソレが出された。
グラスの中が曇るほどのキンキンに冷えた酒。
私は、「常温で」と言い、
出てきたモノは、「冷酒」であった。
私の顔が怪訝だったのを見透かし、女将さんが笑う。
こちらの常温は、今夜はマイナス5℃なんですよぉ~」
なるほど、窓の雪見障子をあけると、はたして・・・
雪がさんさんと降っていた。

《常温=ひや》でない証明の白い雪が積もるのを眺めながら、
チビリ
高原の夜はふけてゆく・・・
開田高原の とうじ蕎麦_e0077899_07161411.jpg


# by ishimaru_ken | 2025-03-19 05:15 | その他
スノボー報告 8日目
スノボー報告 8日目_e0077899_08350640.jpg
 ――スノボー報告 8日目――
長野県木曽にある《やぶはらスキー場》
リフト3本乗り継ぐ初心者コースがある。
3本目は滑り出しに、やや傾斜があるが、なんとかする。
なんとかとは、スキーでいえば、ボーゲン。
スノボーでいうところの、ズルズル落ちである。
これは、ボードを傾斜に対して、横にしたままで、
ズルズルとただ降りる方向に進むやりかた。
初心者のテッパンである。

8日目の私は、そのズルズル降りが、なぜか得意でない。
その為、エッジを効かせてまっすぐ滑り降りてゆく。
当然、スピードがあがる。
特に、背後に身体を傾ける時に、グングンスピードが出てしまう。
ええい、ままよ~
形の壊れた S(エス)の字を書きながら、滑ってゆく。
 この日は、教えて貰っている先生(友人)らと、滑り、
ビデオも撮影し、さらなる飛躍を狙うことにした。

飛躍とは、次回から中級の斜面に入ろうとしている。
残念な事に今年はもう、暖かくて、
グジュグジュの雪となり、面白くないし危ない。
板をワダチにとられて、危険なコケ方をしてしまう。

ただし、足の筋肉を鍛えるには、もってこいなのだ。
脚力が無ければ、こなせないグズグズ雪。
これから山はやっと春がやってくる。
その為にも、足腰が強くなければならない。

60才になって初めてスキーを始めたのも、
冬の間に、足腰が弱るのをなんとかしたかったからだ。
この10年間、1月から3月までの間に、
毎週、スキーをやっていたおかげで、
春本番の山行にむしろ、足に余裕ができた。
特に、山を下る時に、役に立つ。
そうだった!
スキーもスノボーも山を下っているではないか。
下りの筋肉と、登りに使う筋肉は別ものだ。
よお~し、グジャグジャを気にするな。
ベチャベチャを、むしろ喜べ。
バッシャ~~ン 転んだらびしょ濡れだぁ~~
・・・・・・・・・・・
そういえば、スキーを始めた年の最後の日は、
スキー場に雨が降っていた。
スキーを教えてくれた友人に電話して訊いた。
「スキーって、雨でもやるの?」
返事は   「さあ」  だった。
スノボー報告 8日目_e0077899_08351339.jpg

# by ishimaru_ken | 2025-03-18 05:33 | スポーツ
富士山が高くなった
富士山が高くなった_e0077899_08162866.jpg
 「富士山が5センチ高かった!」
国土地理院が、人工衛星の観測による結果を発表した。

現在の標高の表示は、m以下の数字は、四捨五入である。
これまでの富士山の標高は――
3775,51m
四捨五入すると、3776mとなる。
これに、5センチをプラスすると、
3775,56m
よって、これまでの数字と変わらない3776m。

振り返ってみれば、センチの所の数字が、もし・・・
3775,49以下だったとしたら、
標高3775mだったことになる。
つまり、2センチというギリギリのスレスレで、我々は、
富士山の標高を覚える覚え方としての文章を口にしてきた。
「みんななろう 富士山に」
(3776)

それがもし、今回のち密な計測の結果で、
「2センチ低かった」だったとしたら、
「みんななこう」 (皆んな泣こう) となり、悲しくなる。
 (3775)
あぶないところだった。

では、隆起などで高くなる分に余裕はあるのか?
小数点以下が《56》になったものの、
あと、《93》センチ高くなっても、3776,49mであり、
四捨五入で、3776mと元の数字のまま。
「みんななろう!」と言い続けられる。
良かったネ、泣かなくて。
富士山が高くなった_e0077899_08164473.jpg
   泣きたくなるほど美しい夕景

# by ishimaru_ken | 2025-03-17 05:15 | その他
難読の山
難読の山_e0077899_07560831.jpg
                  《一尺八寸山》

 昨日、大分県の読めない地名を少々紹介した。
「そんなん、どこの県でもありますヨ」
と友人が言う。
しかしながら、大分の場合は、こんな読めない地名漢字を、
200以上羅列できる。
やや読めないモノを含めると、いったいどれくらいあるだろうか?

《難読の山ベストテン》 なるものがある。
読めない漢字の山を全国から集めたものなのだが、
1位と3位が大分県にある。
ご紹介しよう。
~~~ ~~~

1位
 《一尺八寸山》   みおうやま 日田市
解説;その昔、この山に大きな荒くれイノシシが3匹おってナ、
 困っちょったんじゃ。そこで殿様が「退治せよ」
 とおふれを出したら、猛者が捕まえてやっつけたんじゃな、
 そんで尻尾を切り取り、3匹分を繋いだら、
 一尺八寸の長さがあったんじゃと。
 そんで、三つの尾 ということで、「みおうやま」と呼んだ。
 (納得なされたじゃろうか)
なぜ、尻尾を繋いだんかは、よく分からんが・・・

3位
 《月出山岳》    かんとうだけ 日田市
解説;なぜこう読むのかを解説したいんじゃが、解説した後で、
  怒らんじょいてナ。ワシが言うたんじゃねぇけ。
  日田ン町から、月が出てくる東の方角を見たら、山があった。
 「あの山は、なんちゅう山かい?」と聞かれた人が、
 その方角は、関東がある方角じゃけん、「かんとうだけ」
 と答えた。漢字は、月が出る山なんで、そう書き、
 重々しくする為に「岳」もつけた。
~~~ ~~~
 
ふ~~~む、ちょっと待てヨ・・・
大分県の日田市から東(月が出る)方角を見れば、
湯布院や別府がある。
ならば、別府岳でも良かったんじゃないのか?
しかもその先には、四国もある。
さらには、紀伊半島や大阪もある。
もっと先に、名古屋もあるし、富士山もある。
なにゆえ、はるか彼方の《関東》を引っ張り出す必要があったのか?
よっぽど江戸(東京)に憧れていたのだとしたら、
《江戸岳》とでも呼べばよかったのではないか?
《関東(かんとう)》とはあまりにも漠然としていまいか・・・

そして漢字を確認すると、
《月出山岳》
 月が出る所までは、まあ、ヨシとしよう。
それに《山》を付けたのだから、もうそこでガマンすべきだろう。
《岳》は、剱岳とか、槍ケ岳とか、3000mになんなんとする、
急峻な山岳に対して、御名をささげるべき名称で、
いち低山にはふさわしくないでしょうよ。
百歩ゆずったとして、この山の命名者は、
漢字とその読み方の関係を、どう考えていたのだろうか?
普通は、(ああなるほどネ)とか(読めないこともないネ)とか、
(かすってるネ)とかであろう。
これは難読ではなくて、無理読なんじゃないのか・・・

 最近、こどもの名前を自由に名付けるケースが増えてきた。
いわゆるキラキラ名前である。
ところが、どんどんエスカレートして、
どう頑張っても読めない漢字も登場し、
政府が規制に乗り出した。
 これをかんがみると、その昔の大分県では、
キラキラネームの山が、生まれていたようなのだ。
他にも、あります。

12位 万年山  はねやま  玖珠町
 解説;その昔、おおきなクスノキが邪魔で切り倒したら、
 切り株が「はね」あがって、テッペンが平らになったから、
 はねやまと呼んだ。漢字は・・・?
 (3位に比べれば、かわいいもんです)
難読の山_e0077899_07561761.jpg
      万年山山頂

# by ishimaru_ken | 2025-03-16 05:55 | 昔々おバカな話
読めない漢字地名 大分県
読めない漢字地名 大分県_e0077899_06451141.jpg
 読めない漢字地名
昨日、大分県の読めない地名の漢字をクイズで出した。
《最勝海》 は、「にいなめ」と読む。
ゆえに、最勝海浦、という海岸があり、村がある。
「うちゃ、にいなめ じゃけん」
村のヒトは当たり前に読める。
では大分には、あまりにも読めない漢字地名だらけなので、少々。

《大志生木》  おおじゅうき
《安心院》   あじむ
《米水津》   よのうず
《鉄輪》    かんなわ
《火売》    ほのめ
《水主》    かこ
《高尾水分》 たかおみまくり

ちょいと思い出しただけで、これくらい出てきた。
地名でなければ、こんな陶器も。
《小鹿田焼》  おおんたやき

そもそも、日本の中で、知らなければ読めない県名は、
《大分県》
知らなければ、頑張って読んでも、「だいぶん」か「おおぶん」。
岐阜や茨城、愛媛とて、頑張ればなんとか読める。
しかしながら、「大分」を読める人がいるだろうか。
《分》を「いた」と読む方がおかしい。
そんな県なので、漢字の読み方に非常に苦労する。

それぞれの町名や村名を苦労して読んでいるのだが、
基本的に、大分の方たちは、音で知っているので、
漢字と合致しないだけだから、あまり苦労していない。

では、こんな地名も。
《三春原》    うらせばる
《川作》     こうくり
《赤米田》    とぼしだ
《浅海井》    あざむい

なんとも滅茶苦茶に思える読み方なのだが、
では、なんとなく分る、という地名はコチラ。
《猿鳴》     さんなぎ
《小半》     おながら (鍾乳洞がある)
《牛王》     ごおう  (ほえているのか)
読めない漢字地名 大分県_e0077899_06453956.jpg
  大分県臼杵市にある 鎮南山 ちんなんざん

# by ishimaru_ken | 2025-03-15 05:44 | その他



石丸謙二郎
by ishimaru_ken
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