
9歳のけんじろう君
<DNA> と云う。
以前は、遺伝子と云った。
その前は、祖先と云う言い方をした。
では、そのDNAを、
私の(一昨日亡くなった)オヤジで例をみてみよう。
オヤジには、二人の男の子が生まれた。
くしくも、トシゴだったので、解り易い比喩となる。
長男は、狙い通り、頭も体も素晴らしく、
小学校では、学級委員長を務め、
中学校でも、学年で一位の成績を修め、
高校では、生徒会長になると云う、
オヤジの理想の進み方をしたのである。
方や、次男坊。
小学校では、オネショがいつまで経っても治らず、
中学校では、余りの奇行ゆえに、精神病院の診察を受け、
高校に於いては、先生が投げ出してしまうお馬鹿であった。
さあ、ここで、父親、正也が感じたDNAはどちらであったか?
「私のDNAはこっちだ!」
と信じたいのは、
長男でしょう。
しかしながら、人間とは弱いもの・・
その弱さをモロに吐き出しているのは、
次男坊。
出来れば、自慢したくないのが、次男坊。
そこで、オヤジは気付くのだった。
遺伝とは、自分の
優れた部分とダメな部分とが、
混然となって、現れるもんなんだと・・
さらに思うのだ。
ダメな部分とは、自分にとって
情けない部分である。
恥ずかしい部分である。
人に見せたくない部分である。
その部分を思いっきり背負って現れたのが、次男坊。
困ったチャンである。
困ったもんだから、3人の子供に愛称を付けた。
ちなみに、末っ子の妹は、
<可愛いミチヨ>である。
勿論、長男は
<かしこいマコト>である。
では、クイズだ。
次男坊はなんと呼ばれていたか?
それは、素敵な言葉であったのだが・・
明日、その話をしよう。