
上の写真は、ある自転車屋さんの、
店内の奥のドアのガラスに貼ってあった貼り紙だ。
この貼り紙の読み方を教えます。
まず、
下の貼り紙を先に読みましょう。
たぶん、コチラの貼り紙が、
先に貼られたと推測する。
ボタンを下の方に設置したので、ドアの下方に貼ったらしい。
ご用の方は
← ボタンを
押して下さい
(ドアは開けないで下さい)
《私を呼ぶ時は、いきなりドアを開けないで、
呼びブザーのボタンを押してネ》・・とお願いしている。
この貼り紙を貼る前は、
来客は、いきなりドアを開けていた様だ。
しばらくは、貼り紙の効果があったと推測できる。
ところが、ある日以降、問題が持ち上がった。
このお店の周りには、他にお店がない。
道に迷った人が、頻繁に入店したものと思える。
店に人影が見えないのでキョロキョロしていた迷い人は、
やがて、最初の貼り紙を見つける。
「ほお~ご用があるから、ボタンを押せばいいのだナ」
ブッブゥゥゥゥゥ~!
『いらっしゃい、なんでしょう?』
「道をお訊ねしたいのですが・・・」
この日から、店主の苦悩が始まった。
毎日、大勢の迷い人がブザーを押すのだ。
道を聞きにやってくるのだ。
やってきた人は、貼り紙を発見し、ブザーを押すのだ。
ブッブゥゥゥゥゥ~!
(う・うるさい!俺は、商売しているんだ!
道を教えてばかりいられないんだ!)
ブッブゥゥゥゥゥ~!
(又、来た!)
頭を抱えた店主は、ついに、2枚目の貼り紙を貼る決心をした。
道を聞かれる方は
近くの人に聞いて下さい
ボタンは押さないで!