昨日、大分方言の、
<やっちもねえ>とは何だろう?と質問したら、
思いもかけない県から、お便りがあった。
広島県にお住まいの為藤(ためとう)さんからだ。
「つまらない>の意だそうだ。
やちもねえ事すんな=つまらない事するな
広島では、<やち>と小さな「っ」が入らないらしい。
やっぱ、日本は繋がってるんだあ~!
あんがとネ、為藤さん。
じゃ、お礼に、為藤さんに、
やちもねえ奴の話をしましょ。
<文殊仙寺>(もんじゅせんじ)
大分県は国東半島にある山寺である。
今日の悲劇の主役は、
テレビ局のディレクター《
ナガタ君》だ。
その日、ナガタ君は、文殊仙寺に取材に向かったのだった。
朝、しっかりトイレに行ってなかったので、
寺に到着した時には、
膀胱が破裂寸前だった。
車のドアを開けるや、トイレにまっしぐら!
っと、突然!
ワンワンワンワン!
トイレの脇から、真っ黒な野犬が飛び出してきたのだ!
ヒエ~!
脱兎の如く走って逃げ出すナガタ君。
ところが、普段からの運動不足がたたり、
ものの20mも走ったところで、
もんどりうってスッ転んだ。
ズダ~ン!
黒犬はと云えば、
戦意を失った人間に興味を失い去っていった。
黒犬『けっ、やっちもねえ』
それでも殊勝なナガタ君は、左腕を抱えて、
撮影を行ったのである。
「大丈夫ですか?」
心配するスタッフに首を振り、脂汗を流しながら、
撮影を続けたのである。
テレビ屋の鏡と言ってもいい。
だが・・
ついに、カメラマンが、ツバを飛ばした。
「ナガタさん、あんた顔真っ青!病院行こう!」
しかして、病院で診察して貰ったら、
腕がポッキリ折れていた。
はい、入院。
この騒動があってかなのか、定かでないが、
その後、文殊仙寺の長~い階段に、
テスリが設置された。
さて、騒動の張本人のナガタ君が述懐する。
「人間て凄いんですね」
『なにが?』
「だって、あれほどオシッコに切羽詰ってたのに、
病院で、手術をするまで、
全くオシッコの事、忘れてたんですよ、8時間以上」
↑
この辺りでコケた