
ハープである。
私が抱えている。
だからと言って、弾ける訳ではない。
一度、ハープに触ってみたかったのだ。
「どうぞ」
快く、椅子を譲って下さったハープ奏者。
友人に、写真を撮ってもらおうとポーズを決めていたら、
「そちらは裏側です」
え~裏側?
裏表があるんだ~
ハープを抱きかかえて、
左側が表、
右側が裏だと言う。
確かに、弦を締めるネジなどの関係で、
表は、美しく装飾され、裏はあじけない。
だからだろうか、ハープは客から見て、
舞台の左側に位置している。
表が見える様に置かれているのである。
「高いんでしょうネ」
楽器の値段が全くわからない私が質問をする。
「400万円です」
ひえ~~~~
ひえ~と驚いたものの、
ハープ界の中で、高いのか安いのか・・わからない。
驚き方が間違っていたかもしれない。
というより、値段の質問など、してはいけないのかもしれない。
ど素人を見事に演じてしまった。
帰りしな、ゲストの桑山哲也さんに、つい質問してしまった。
「そのアコーディオン、高いんでしょうネ?」
「一応、アコーディオン界の
ロールスロイス、
と呼ばれていますけどネ」
「うわっ、やっぱ高いんだ!」
「いやあ、たいした事ないですよ、ゴニョゴニョ~」
教えてくれたけど、とてもココでは書けないじゃ~ん。
「飛行機に乗るとき、どうするんですか?」
「もうひと席、とるんですネ」
「二人分?」
「ええ」
ひえ~~楽器奏者にならなくて良かった。
「シートベルトもして?」
「ええ」

桑山哲也さん