《標高2500mで採取した空気を平地に持ち帰った場合》

《標高2956mの場合》

こんなにと思うほど、高所は空気が薄い。
空気が薄いと、当然のことながら、運動をすると、
ハアハアと息があがる。
息の上がり方が、平地より明らかに早い。
「空気薄いネ」
『う~ん、わかんない』
我が隊員の中には、空気の薄さに
鈍感な者もいる。
敏感な私には、それが悔しい。
3000mの高所で、頭が痛くなったりしないらしい。
高山病とは無縁のようだ。
空気に鈍感=高所に強い
「空気薄いネ」
『う、うん、薄いかも』
鈍感と思われるのが、悔しいのか、
薄さを理解したフリをしている。
「肺に、空気入ってこないネ」
『肺に、入ってこないみたい』
必死で追従している。
「頭が痛い」
『あた・・風邪ひいたのかな?』
ムキになっている。
我々日本人は、水の大切さを、最近になって気づいたものだが、
濃い空気のありがたさには、まだ、
気付ききれていないようだ。