アナタが、今、インド料理屋のイスに座っているとしよう。
廻りの壁を見渡す。
着飾ったゾウが鼻を突きあげ、
着飾ったインド人女性が、魅力たっぷりの笑顔で
壁紙の代わりを務めている。
雪山の写真、あれは、ヒマラヤだろうか?
インド楽器の軽やかな演奏と、女性の歌声が流れている。
やがて、注文した、カレーとナンが運ばれてくる。
ナンを千切り、カレーに浸して口に放り込む。
「うん、うまいナ」
ピリっと辛い香辛料が鼻孔をくすぐり、
甘い飲料、ラッシーに手を伸ばす。
<インド料理屋>
日本中にある、カレー系の食べ物屋。
恐らく、どこにいっても、まず《外れ》がない。
「うぇ~まずかったぁ~」
という思い出はない。
総じて、合格点を貰っている。
コレは、日本中に留まらない。
世界でも、「食事に困ったら、インド料理屋に行け」と、
車窓のスタッフは言っていた。
私も言ったことがある。
その上、便利なことに、
店構えが、大なり小なり、良く似ている。
インド料理屋であることが、見え見えだ。
バレてしまっていると云っていい。
メニューが読めなくても、まず失敗はしない。
食えないものはない。
と言いながら、一度だけ、
カレーを
主食に、
カレーの
オカズを食べながら、
カレーを
飲んだことがあったナ。