
都会に住んでいると、<裸電球>を見なくなって久しい。
私の小学校の頃は、すべてが裸電球の中で暮らしていた。
ちらほら、蛍光灯がはやり始めた頃といっていい。
なかには、ランプのお世話になっているおうちもあった。
裸電球は、
白か
透明と思っている方に、聞いてみたい。
赤い電球をご存じですか?
昔の家のどこか一か所に、小さな赤い電球が灯っていたのだ。
電球が小さいのは、電気代の節約だったろうが、
赤いのは何故だったのだろう?
たいがい、便所につながる廊下などに、
その赤い電球がゆらめいていた。
少しだけ、暗くしたかったという意図だろうか?
怖かった。
ただでさえ、夜中に便所に行くのは、
怖いに決まっているのに、
その空間が赤暗く染まっているのだ。
今時、お化け屋敷でしか見られない様な照明を、
各家庭で当たり前のようにやっていたのだ。
これじゃあ、子供は夜、便所にひとりで行けない。
子供の
寝小便が治らない環境が、そこにあった。
だからだろうか?
けんじろう君は、
小学5年まで、寝小便をしていた。
環境がそうさせたのである。
悪い環境で育つと、寝小便すら治らないのであった。
「なに言っとんの、
おにいちゃんは幼稚園で治ったやないの!」
って、おふくろ・・出てくんなよお~