<有機ELテレビ>を見た。
画面が、<有機>で出来ていると説明された。
有機というからには、有機野菜とか、有機肥料の有機だろナ。
鉄とか、銀とかは
無機物であるからして、
有機物でテレビを作るというのは、画期的なんだろうナ。
元をたどれば、牛とか野菜と同じ原料で、
テレビが出来るワケだナ。
豚とか米で、テレビが出来るんだナ。
見事に美しく写っていた。
何よりテレビが薄かった。
なんと!
3ミリ!
3ミリの中で、野球をやっている。
3ミリの向こうで、ゴルフボールが飛んでゆく。
3ミリの厚みで、白鳳が、しこ踏んだ。
「これ、丸められます」
画面をクルクルと丸めて、持ち運びが可能だと言う。
柔らかいのだと言う。
そりゃあ、野菜なんだから柔らかいに決まってるんだナ。
ロールキャベツテレビなんだわナ。
「難破して、どうしても腹が減った時、食べられます?」
『お客様は、有機を誤解されておられます』
「だって、無機物の土は食えんだろうけど、
有機物なんだから、食えるんじゃないの?」
『はあ・・しかし積極的にはお口になさらない方が・・』
将来的には、もっと薄くなると言うし、
曲面でも映し出されると言うし・・
だったら、シルクなんて有機なんだから、
洋服をテレビにしちゃえばいいんだナ。
町中で、画面が歩いている風景が見られるだろうナ。
ん・・?まてよ・・
自分の前方を映した映像を、服の後ろに映し出せば、
その人物は見えなくなる。
透明人間が出来上がるゾ!
なんと、
UFOの解明よりも、タイムマシンの発明よりも先に、
<
透明人間>が可能になるのか!
薄すぎて、どこにあるの?テレビ