世界遺産石見銀山(いわみぎんざん)のすぐ脇に、
宿場町がある。
大森という地域だ。
銀が産出した戦国時代から続いている、古い街道である。
何も知らずに訪れたものだから、驚いた。
ここは、無理やり作った観光地ではない。
人が住み、生活し、古き良きモノを壊さないように、
大切に守って暮らしている。
町並みを歩いていて、妙な気持ちになる。
いったいココは、
いつの時代なのだろう?
昭和でもないし、明治でも大正でもない。
江戸?
いや、違うなあ?
なにか、不思議な町に迷い込んだ気分になる。
レンタル自転車も貸しているが、
ただ、ぼんやり歩いていると、優雅な気持ちになれる。
小さな男の子が泣いている。
おねえちゃん達に、文句を言いながら、
道にしゃがみ込み、泣きじゃくっている。
「アハハハハ」
あまりにも、可愛らしくて、つい笑ってしまった。
すると!
『笑わないでヨ~、ボクは今、戦ってるんだからア~!』
幼稚園の子供にも、プライドがあるのだ。
すまん、すまん。
しばらく経つと、子供たちは仲直りして、
川辺の菜の花を摘んでいるのだった。
自動販売機にも気を使ってみました