「コレ、食うてみなさいナ」
隠岐の島のおばちゃんが勧めてくれたカキを見て、驚いた。
デカイ!
岩ガキだと言う。
養殖していると言う。
夏前(3~6月)が旬だと言う。
男の握りこぶしより、一回りデカイ岩ガキを食うてみた。
一口ではとても食いきれない。
包丁で、3分割にして、刺身で食べる。
ん・・・
言葉が詰まってしまった。
カキは、
海のミルクだと、表現される。
とするなら、
今まで食べてきたカキは、ミルクではなかったナ。
ミルクとは、ミルクの味がしなければならないよナ。
目をつぶって口に放り込んだ時に、
牛乳の香りと味がしなければならないナ。
間違って牛乳漬けのカキを食べたのかと、
ビックリしなければならないナ。
隠岐の岩ガキは、ビックリして、言葉を失った。
インチキして、牛乳注射をしてるんじゃないかと、
疑った。
「ホントはな、天然の岩ガキを食うて貰いたいんじゃが、
そうそう手に入らんでナ」
『ゴクンっ・・』
「夏に来たら、値は張るけども、
養殖の更に3倍くらいの大きさのが食えるよ」
『通常の10倍だあ~』
「ひとりじゃ食いきれんじゃろぉ」
『やっぱ、ミルクの味がするんですか?』
「それどころじゃねえナ、
腰抜かすでぇ~」
抜かしてみたい。
常々、一度、
腰を抜かしてみたいと思っていたのだが、
カキで抜かせるとは考えてもみなかった。
是非、抜かせてください。
いつか、夏におじゃましますですぅ~