「行くぞ!イシマル探検隊!」
今回の挑戦は、岩礁地帯である。
《神奈川県の三浦半島の先っちょは、
どうなっているのだろう?》
疑問を抱いた隊長と、隊員の滝田くんは、
一路、松輪漁港へと、自転車を走らせた。
ここから、金田漁港までグルリと、
つまり、先っちょの半分の海岸線を、
踏破しようと云うのだ。
距離にして8キロほどだろうか?
この辺り一帯は、太古の地層が斜めに走っている。
よって、岩が、斜めにそそり立っている。
その上、脆い。
太平洋の荒波が直接、岩礁に叩きつけ、
奇妙奇天烈な風景を造り出している。
おおっ、洞窟が次々に、現れた。
「洞くつだ!」
「洞くつだ!」
「洞くつだ!」
「洞くつだ!」
興奮が興奮を呼び、隊長は狂気する。
しばらく進むと、道が分断された。
「引き返そう」
などと、弱気はみせない。
その辺りにあった、20キロもの石を、
二人でせっせと運び、道を造る。
さらに、その先では、断崖で足止めされた。
しかし、我が探検隊にあるのは、屈強な肉体だけではない。
考える頭があった。
流れついた、流木や、竹を利用して、橋を造る。
やがて、ついに、どうしようもない場所にやってきた。
「ええい、靴を脱げ!」
ジャブジャブと、踏み込む。
登ったり、降りたり、道なき道を進むこと、3時間。
ついに岩礁地帯を抜けた!
これで、半島の先っちょを、半分踏破したことになる。
さて、次は、反対側だな。
果たして道はあるのだろうか?
泳がずに済むのだろうか?
乞うご期待!
滝田くん「隊長!落ちたらどうすんの?」