~昨日のつづき~
いよいよ、バルサの試合が始まった。
常日頃、ケーブルテレビで、バルサ付けになっている私だ。
選手の背番号を見れば、名前は当然わかる。
(今日は、21番、アドリアーノが先発か)
ピケ、シャビ、ブスケツ、アウベスらは、
決勝にとっておく作戦らしい。
何を言っているのか分らない方は、
本日は、知らん振りしていてください。
ワ~~ン!
横浜日産スタジアムに押し寄せた、
66286人(チケット数)の観客が、
フラッシュの洪水の中、
試合開始のホイッスルと同時に、歓声をあげる。
観客席を眺めると、メッシだらけである。
背番号10番のユニフォームを着込んだ日本人が、
数千人、いや、万を超えた人数で、あふれている。
メッシが、メッシを応援している。
ところが、この日の会場は、
不思議な静けさに包まれていたのだ。
7万人近い人がいながら、
シーンと静まりかえった中、ゲームが進む。
サッカーの試合で、こんな光景は見た事がない。
なぜ、かくも静かなのか?
原因はすぐにわかった。
観客は、応援の仕方がわからない。
何を応援していいのか迷っている。
殆どの観客は、バルサの選手の動きを観に来ているのだが、
特に、メッシの動きを・・
そもそも、勝ち負けにこだわっているわけではない。
普段、応援とは、勝って欲しいから応援するわけで、
声を張り上げるのも、勝って欲しいからだ。
しかし、このゲームに限っていえば、
バルサの美しいサッカー技術を観に来ているのだ。
ゆえに、黙って、選手の一挙手一足とうに、
目が釘付けになっている。
歌なんか歌っている暇がない。
ガンバレ!と、言っても意味がない。
シ~~~ン
《7万人が黙るとこうなる》
不思議なスタジアムが現出した。
両軍の選手も、困惑しただろう。
あまりの静けさに、観客がいないのではないかと、
見上げたとしてもおかしくない。
さあ、そんな中、観客席のある場所が騒がしくなった。
私の座る場所のちょい前の席に、
誰かがいるらしい。
あちこちから、客がカメラを持って、集まってくる。
係員が制止に集まってくる。
なんと!
あの、ブラジルサントスの、
《ネイマール》が観戦しているではないか!
左足骨折で、運ばれるビリャ