 世紀の大発見かもしれない。
問題は、納豆である。
「納豆は、出来るだけ長くコネて下さい」
誰もが言う。
「最低限、48回コネて下さい」
テレビがのたもう。
「 コネればコレるほど、ねばりが出て美味しくなります」
追い討ちをかける。
この言葉に、私が疑問を抱いた。
《 コネればコネた奴がいるんかい!》
徹底的にコネた奴がいるのだろうか?
「俺はコネるぜ!」
と自慢しているアナタでも、せいぜい30秒でしょ。
テーマ;
《 納豆をコネるだけコネたら、どうなる?》
世紀の実験が始まった!
時は、2012年、3月某日。
スーパーで売っている納豆の1パックを、器に移す。
ハシでコネ始める。
付属しているカラシやタレは加えない。
ただただ、時計回りにコネる。
コネるスピードを計測してみると、
10秒間に30回の回転速度であった。
恐らく、この速度が、
一般的な納豆かき混ぜ速度だと思われる。
カシュカシュカシュ
2分後、見た目に、さほどの変化はない。
カシュカシュカシュ  5分後、やはり、見た目に、さほどの変化がない。
カシュカシュカシュ
気軽に始めたこの実験が、
実はとんでもない体力勝負である事に気づく。
左手に器を持ち、
右手に持つハシで、かき回しているのだが、
その右手が、筋肉痛でパンパンに張っている。
たった5分でこのざまだ。
そこで、ワザを使う。
右手と左手を瞬時で入れ替える。
10分経過・・
器の中では、相変わらず、
納豆がネチャネチャ音を立てている。
ネチャネチャ感は、時間と共に増している。
でも、納豆の粒々は、きちんと見てとれる。  15分経過・・
ネチャネチャが加速した。
ニェチャニェチャに近い。
粒々は、少しだけ見える。  20分経過!
かき回している腕の筋肉がパンクした。
心肺能力もパンクした。
ハアハアハアハア・・
それでも、かき回し続けた。
回数が5000回を超えた!  30分経過!
ぶっ倒れた。
その瞬間だ・・
器の中にある物体が生まれた。
アナタが知っている物体で表現すると、
《ペースト》
原型の大豆の形は無く、完全なるペースト状態。
(不安になる)
コレは食べられるのか?
見た目は、ピーナツバター。
そこで、何の調味料も付けないまま、ハシを伸ばす。
つまむとネットリしている。
食す。
オオオ~~~~!
ほんのり納豆の味のする、バターである。
このまま、フランスパンに塗れば、
「トレビヤ~ン(おいしい)」
牛乳を温めながら、長い間かき混ぜていると、
《醍醐》(だいご)という物体が出来る。
醍醐味の語源だ。
納豆における醍醐が、このペーストだ。
今ここに、万能のペーストが出来上がった。
これを私は、こう呼ぼう。
《ペーナット》  八丈島の頂上に、溶岩洞窟があった。
by ishimaru_ken
| 2012-03-12 04:20
| 謙の発見!
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