
いやあ~驚いた!
キツネに化かされたと思った。
スパイ大作戦のワル玉になり、騙されたと思った。
あまりにも驚いたので、
今、どこから話していいのかオロオロしている。
そこは、金沢市にあるホテルの一室だ。
ツインベッドルームであった。
キーを開けて室内に入った。
まあ、広い部屋だ。
普通の部屋だ。
まず、シャワーでも浴びよう。
バスルームで汗を流した。
部屋の割には、
狭めのバスルームだった。
しばし、ベッドに倒れ込みウトウトする。
さて、2時間もしたところで、
もう一度本格的にシャワーを浴びようと思った。
バスルームに向かった。
ドアを開ける。
「アレ・・?」
さっき、シャワー浴びたよナ。
バスタオル使ったし、
バスマットも床に下ろしたよナ。
カーテンだって、バスの内側に引いたし・・・
ところが、私の目の前にあるのは、
まっさらな状態のバスルーム。
これって・・?
おいらがウトウトしている間に、お掃除の方が入って来て、
メーキンしていったの?
んなバカな?
2時間眠ったと思ったのは間違いで、
もう翌朝のチェックアウト過ぎていて、
お掃除されちゃったの?
んなバカな?
ど、ど、どういうこと???
おいらは、スパイでもないし、
ホテルにはキツネも居ないゾ。
「誰か説明してくれええ~~~!」
裸のまま、部屋の中で叫んでいた。
さあ、そこで、この謎をアナタにだけ教えましょう。
っと、その前に、私はこれまで、数多くのホテルに宿泊し、
変わったバスルーム、広い風呂、狭い風呂も経験してきた。
その私が、驚いているのだ。
その答えは、この写真のあとに・・

《部屋に、同じバスルームが二つある》
推測するに、このツインルームは、
元々、シングルルーム二つを工事して、
一つの部屋にしたものだと考えられる。
そして、入室した私は、まず、
入口近くのバスルームを使用し、
ひと眠りした後は、
ベッド側のバスルームを使用した。
そこに気付かなかった私の狼狽やいかに・・
しばし、呆然としてしまった。
「ついに、
その日が来てしまったのか?」
頭を抱え、立ち尽くしたのである。
その日とは、え~と・・その日である。
誰もがくるらしい
その日である。
その日が、金沢のホテルの一室で始まったのだと、
胸に込み上げたのだった。
考えてみれば、正体に気付いてよかった。
もし、あのまま、チュックアウトしていたとしら・・・