「3日な~んも食ってない・・
誰か何か食わしてくれえ~!」
私が学生の頃の毎度のことである。
単に、お金が無いのである。
さて、3日も食っていないと、かなりの
パニックである。ワラをも食べたい。
はい、見つけました、ワラを・
<
新橋の献血に行くと、牛丼が食える!>
誰かがほざいたこの戯言を、マジに受け止めた
この石丸。心は、新橋へ。
当時、新橋の駅前には、蒸気機関車がデ~ンと
いて、その脇に常駐の献血車が
営業していたんですな。
そして、向かいに、あの吉野家がドデ~ンと
構えていたんですな。
胃袋「はよ、いかんかい!」
石丸「電車賃が無い」
胃袋「歩いて、いかんかい!」
石丸「5時間歩けんとです」
胃袋「じゃかしゃい!胃ケイレンおこすど!」
歩きました・・5時間かかりました・・
新橋着きました・・ありました献血車・・
採られました200CC・・
3日も食っていないプラス5時間歩いた
相当貧相な血液200CC・・
普通はここでヤクルトだの、ジュースをくれるのだが、
さすが、出ました牛丼券!
「おばちゃん!
券、2枚チョウダイ!」
(恥も外聞も無かったオイラです)
スワ!
吉野家へ!
券を出すやいなや、返す刀で、並丼がど~ん
ハシをつかむや、
カパ!カパ!カパ!
たった三口でハイおしまい・・
・・・・・・・
うぅ・・・・・・
さあ、困った。
ポケットの中にある、もう一枚の
券を
ここで使うべきか・・
改めて出直すべきか・・
うぅ・・・
ど~ん!
叩きつけてやったぜ、
最後の一枚パク パク パク・・5口で消えちゃった。
歩きました・・アパート着きました・・又、5時間かかりました
牛丼、完全に消化しました。
腹へりました・・ものすごく腹へりました・・