
う~む、腰がだるい、痛いとも云える。
ウインドサーフィンをやったり、山に登ったり、
自転車こいだり、走ったり、なんやかや、いっぱい動いていると、
どうやら、腰に負担がかかるようだ。
ここは、ひとつ整体なるものに行ってみよう。
動機は簡単だった。
しかし、これまで整体的な医療機関にかかった経験がない。
どこに行ったらいいのかすら定かでない。
そもそも、整体と、整骨医と、あんまと、指圧と、マッサージの、
区別をうまく説明できない。
近しい分野では、
形成外科と整形外科の住み分けがよくわからない。
そんな私が初めて、
整体なるものの門をくぐった。
そこは、私らしく、いきあたりばったりだった。
自転車をこいでいたら、目の前にカンバンがあった。
これ幸いとノレンをくぐった。
いや、自動ドアが開いた。
「いらっしゃいましぃ~」
ハンバーグショップに似ている
声だかの女子声が、
招き入れてくれる。
その女子声受付女子が、丁寧な対応をしてくれる。
「御クツをお脱ぎ下さい
ネ、こちらは初めてです
ネ?」
『は・初めてです・・』
「どうぞごゆっくり御待ち下さい
ネ」
『えっ、は・はい』
「保険証をお持ちでしょうか
ネ?」
『あ、はい』
どうやら、整体では保険が効くらしい。
「お荷物はこちらに入れて下さい
ネ」
<
ネ>のアクセントが、
極端に高音に跳ね上がる女子であるらしい。
イチオクターブ上がると云っていい。
「今、院長が来ますから
ネ」
「保険証お返しします
ネ」
「チェック表に記入して下さい
ネ」
「化粧室はあちらですから
ネ」
そして、40分後・・
「お大事にして下さい
ネ」
送り出された私の腰は、すっかり痛みが消えていた。
「またお越し下さい
ネ」
『はい、来ますです
ネ』