
一年ぶりの登場は、<イノちゃん>である。
まずは、昨年のイノちゃん話を見ていただこう。
《井上隆左衛門》2014;4月23日
恒例のウインドサーフィンのマスターズレースが催された。
40才以上が出場している達人レースである。
達人も度を過ぎると、どこかずっこける人物が現われる。
それが、イノちゃんだ。
彼は、ウインドサーフィンをこよなく愛し、
定職にもつかず、半世紀をほんわか過ごしてきた。
だが!
ついにこの四月から、
月給取りになったのである。
立派な会社に就職を果たしたのだ。
《津久井浜デイサービス》(仮称)
病院の介護関係の会社だ。
人に優しいイノちゃんが勤める会社としては、最適だ。
友人たちは、拍手をして喜んだ。
ふんで、マスターズの話に戻る。
このレースに参加するには、
エントリー用紙を提出しなければならない。
主催者の私の元に届いたイノちゃんの用紙を見て、
口があんぐり空いた。
問題は、<所属>の表記箇所である。
所属とは、常日頃通っている、
ウインドショップの名前を書く欄である。
たとえば私の場合は、ティアーズと書く。
所属ショップが、ティアーズという名前だからだ。
実に簡単な作業でしょ・・
ところが、イノちゃんのエントリー用紙には、
こう書かれてあった。
《津久井浜デイサービス》
ねえねえ、イノちゃん・・
コレって、アナタの会社名じゃないのかな?
念願の就職ができて嬉しいのは、分からんでもないけど、
<所属>の欄に、会社名を書くのはいかがなものだろう?
ちなみに、所属の欄に会社名を書いていたのは、
イノちゃんだけである。
エントリー用紙に、誤って表記するほど、
<就職>が嬉しかったのかと、
拍手したくなった。
イノちゃんのおかげで、すでに私は、
来年のエントリー用紙を楽しみにしている。