いよいよ、断食仕上げの段階に入った。
昨日、少量の食料が体内に入った。
朝食;重湯(おもゆ)
昼食;0、1合おかゆ、ヨーグルト
夕食;0,3合おかゆ、野菜ジュース、
食料というには、余りにもさもしいが、
私にとっては、まさに喉から手が出るほど、欲している物体だ。
我が家に久々に、
米が炊ける匂いがする。
炊ける米の匂いが、
これほど強烈に襲い掛かるとは思わなかった。
実は今、トンカツだのラーメンだのを食べたい欲求はない。
欲しいのは、
米だ。
ごはんだ!
炊飯器が、ブシュブシュと噴煙をあげているのは、
水を通常の6倍ほど増量したおかゆ仕様だ。
とりあえず朝は、そのウワズミの重湯を飲むだけ。
それでもいい!
ごはんの片隅に寄りかかりたい!
「これから、ごはんと云う物体が、
おまえの胃袋に入ってくるんだゾ」
我が身体に、言い聞かせるのだ。
完全に休んでいた・・云うならば休火山状態の胃袋に、
「起きろ!」
エンジン始動の合図が送られる。
それが、おもゆだ。
そして、午後、柔らかい米ツブが、胃袋に入ってきた。
おかゆだ。
この米の魅力はいかんともしがたい。
長い間、毎日食べ続けてきた胃袋が、
お米と再会の握手をしている。
たった一度の握手ではない。
胃袋に届くたびに、何度も何度も握手している。
握り締めて、大きく振ったりしている。
感激の涙、いや、至福の胃液を噴出していることだろう。
「待ってろよ・・明日、納豆と会わせてやるからナ!」