春の山菜に、<こしあぶら>という名前の植物がある。
その木の新芽を食べる。
新芽という意味では、タラの芽と同列だ。
この
こしあぶらが、うまい。
テンプラにするのが、最適だ。
先日、山の中を歩いていたら、こしあぶらの群生地に出会った。
衝撃だった。
(手付かずのこしあぶらが、こんなに大量に・・)
しかし、山の中は、植物採集禁止である。
むやみやたら摘み取ってはならない。
食べたければ、売っている店で買おう。
山に向かうと、その道中に、山菜を売っている店があらわれる。
ふきのとうや、タラの芽、ワラビなどが売られている。
その横に、最近では当たり前のように、
<こしあぶら>が置かれてある。
ワンパック300~400円と手頃な値段だ。
これで、5人前のテンプラが出来上がる。
こしあぶらのテンプラで、蕎麦を食った日には、アアタ!
「あああ~うまい!・・あああ~うまい!」
ひと箸、ひと箸、
ため息つかずには、呑みこめんとですヨ!
あぶらとの名前がついているが、油っぽいワケではない。
新芽の根っこの部分が、少しだけネチョっとしている。
手で摘むと、指先に、あぶらっぽい樹液が残る。
これが旨味の元かもしれない。
食べ終わったあとも・・
空を見上げながら、
「ああ~うまかったぁ・・ああ~うまかったぁ~」