「特許許可局(トッキョキョカキョク)」
我が家の朝は、この歌声で目覚める。
トッキョキョカキョク!
歌っているのは、ホトトギスである。
こやつが、歌いだすと4時半だと知れる。
この季節、毎日きちっと4時半になると・・
トッキョキョカキョク!
私は、このホトトギスを、
局長と呼んでいる。
興がのってくると、最後のキョクの部分が、
キョクキョクと繰り返しになる。
15分ほど、局長風を吹かしていると、突然鳴きやむ。
鳥の鳴き方を、人間の言葉に聴きとる現象を、
《ききなし》という。
鶯の鳴き声を、「法華経(ほけきょう)」と聞くのは、
ききなしである。
「月日星、ホイホイホイ」と鳴いているのは、サンコウチョウ。
ホオジロは、「一筆啓上つかまつり候」
「ちょっと来い、ちょっと来い」と呼んでいるのはコジュウケイ。
「○○○ちょっと来い、ちょっと来い」とも言う。
○の部分に、好きな名前を入れるのである。
先述のホトトギスのききなしには、他に、
「
てっぺんハゲたか?」なんてのもある。
子供たちは、こっちが好きだった。
コジュウケイに誘われて、
田舎道で、ホトトギスとカラスに遭遇した日には・・
「けんじろう、ちょっと来いちょっと来い~
てっぺんハゲたか?アホ~アホ~」
石を投げつけたくなる。