借りた人と貸した人は、どちらがより覚えているだろうか?
わかりやすくお金の話にしてみよう。
お金を貸した人と、借りた人。
どちらの経験もある方なら、すぐにこたえられる。
<貸した人>の方が、より覚えている。
ここで理解すべきは、
マイナスになった側は、よく覚えているという事だ。
では、プレゼントではどうだろう?
《プレゼントをあげた人と貰った人》
「おい、このマフラー誰に貰ったんだっけ?」
『あらアナタ、去年本田さんにいただいたじゃない』
「そうだっけ?」
おそらくプレゼントした本田さんは、しっかり覚えているが、
こっちは、記憶が薄れかけている。
やっぱり、マイナスになった方が、プラスになった方より、
覚えている。
っと、ここで突然、土佐犬(とさけん)が登場する
その土佐犬の飼い主を、仮に、<高木さん>としよう。
高木さんが土佐犬を連れている時に、
してはならない事がある。
《高木さんからモノを貰ってはならない》
「イシマルさ~ん、キャベツ持っていきなよ」
ホイとばかり、手渡されたとする。
するとだ!
横にいる忠実な番犬が、私にガブリと噛み付くのだ。
なぜか?
番犬にとってみれば、
ご主人様から、私が何かを奪った、と感じるのである。
(あにすんだ、ガブッ!)
よって、紙一枚手渡されてはならない。
もし貰いたいならば、いったんテーブルの上に置いてもらい、
あらためて私は手を伸ばさなければならない。
忠犬は、ご主人様のマイナスに敏感なのである。
クサリに結ばれていて、ガブリと出来なかった場合は、
一生覚えているのである。
(おっ、アイツだ・・ご主人様に、返さねえ野郎は・・
イシマルとか言ったナ、いつか噛んでやるぅ・・)