気になるのは、<ハイタッチ>だ。
スポーツの快勝シーンで、頻繁に見られるのが、
ハイタッチだ。
「やったゼ!」
喜びの表現として、手の平を選手同士が叩きあう。
<叩きあう>
簡単に、言ってみたが、なんせ叩いているのは、スポーツ選手だ。
筋肉隆々のプロである。
例えば、野球選手。
野球選手をなめてはいけない。
ちょいと進路を違えば、
ラグビーだのアメリカンフットボールだの、
更に、正しく進めば、
大相撲のまわしを〆ていたかもしれない連中だ。
世が乱世の世なら、格闘技に行っていた連中だ。
サムライである。
そのサムライが、喜びのあまり、手を叩きあう。
これが、野手であれば、まあ仕方ない。
ところが、ピッチャーだったらどうだろう?
ピッチャーの指先は、保険会社が保険金を拒否したいほど、
デリケートな部位である。
「指先に豆が出来たようです」
ピッチャーの指に豆が出来たから、降板すると、
アナウンサーが叫んでいる。
「爪が割れたようですネ」
野茂選手の爪が割れたと、解説者がふさぎこんでいた。
「大リーグのボールは滑る!」
微妙に滑るボールに、日本人投手が悩んでいる。
すべては、
手首から先の感覚だ。
だのに、大切な大切な手首から先で、
ピッチャーたちがハイタッチをしている。
バチンバチン野手と叩きあっている日本人ピッチャーが、
アメリカ大リーグにいる。
レッドソックス(元巨人)の上原選手!
世界レベルに貴重な、アナタの指のために、
ハイタッチはそこそこに・・・