
この一万円札、よおく見てほしい。
現在の一万円札のひとつ前の、タイプである。
よおく見てほしいのは、日本銀行券の上に書いてある数字だ。
A000001B
ちなみに、今財布の中に入っている一万円札を取り出してみた。
その数字は、
EZ894049D
である。
とするとだネ、先の一万円札は、
その第一号ということになる。
このお札があるのは、大分県の中津市にある、
福沢諭吉記念館だ。
造幣局がすりおろした一号が、ここへ贈られたのだ。
なんたって、お札の顔の人なのだから、
これ位のお義理は尽くすべきだということだろうか。
ん・・まてよ?
最後のアルファベットが、Bになっている。
一号ならば、Aじゃないのか?
という事は、このお札は厳密に云えば、
二番目ととれる。
では一号はいずこに・・?
常識的に考えれば、造幣局の中の金庫だろう。
さらに陳列棚のその横に、もう一枚あった。
こっちは現在使われている新札だ。
A000001B
こちらも、最後のアルファベットがBだ。
つまり、2号だ。
私は、一万円の恩恵を聖徳太子で育った。
聖徳太子をあがめる時代が随分長く感じた。
お金を持ち合わせていない時に、
「今日、聖徳太子が無くてね」
などと表現した。
しかしである。
実は、歴代一万円の顔としては、
福沢諭吉が最も長いのである。
聖徳太子を追い抜いてしまった。
もうすぐ30年になろうとしている。
このまま、カードやクレジットの時代が進むと、
一万円札は、福沢諭吉のまま、終焉するのだろうか?