
《満月の東京タワー》
≪週末恒例県別写真≫が、先週終わった。
しかしである・・
実は、47都道府県、すべてを網羅した訳ではない。
あえて、意識的に一県をはぶいてある。
正確にいえば、一都をはぶいてある。
もうおわかりだ・・そう、
≪東京都≫
その昔、「東京には、空がない」と言った偉人がいた。
高度成長期の、コンクリートジャングルの中に浮かぶのは、
「空ではない」と、悲痛な嘆き声を発したのだ。
「空がない」と言われた都民は、怒りながら、うなずいた。
『そうだネ。空がないとは言われたくないけど、
青に近い空を見たいネ。ビルに邪魔されない空を見たいネ』
<ビルに邪魔されない場所>
それは、最も高いビルに登れば叶うのだ。
周りより高ければ高いほどいい。
我も我も・・皆、高みを目指す。
「やったぁ~最も高いゾ~」
万歳までしたビルが、いつのまにか、
周りのビルに見下ろされている。
見下ろした筈のビルが、又、見下ろされている。
そのビルすら、すでに、ビルを見上げている。
そうやって、どんどん、高みで仕事をし、暮らしている。
モスラが卵を産んだ東京タワーですら、
ビルの谷間に沈んでいる。
まさか、スカイツリーもそうなる未来があるのだろうか?