
年に一回の、人間ドッグで、息を吹かされる。
肺の心肺能力を検査される。
どれほど肺活量があるか、調べるのだ。
ふぅぅ~~~
「思いっきり吹いてくださ~いぃ」
検査師に激励される。
ところが、私が思いっきり吹いた目盛りは、随分低い。
随分どころか、かなり低い。
「あらら、
ずいぶん・・」
検査師ですら、ずいぶんと驚いている。
たぶん、小学生レベルの肺活量しかないと、
出てきたグラフが、科学的に蔑んでいる。
「よくぞスポーツしてますね?」
声に出さないまでも、検査師の目線が語っている。
さあ、ここで、私の友人二人に登場願おう。
一人目は、ウインドサーファーの
ヤスタニさんだ。
彼の肺活量には、時々、びっくりする。
たとえば、本栖湖という、水深が非常に深い湖に於いて・・
水中メガネを装着したヤスタニさんが、湖に潜ってゆく。
頭が沈み、しばし、姿が見えなくなる。
なんとなく数を数え始める。
40秒を超えたあたりで、少し心配になる。
私であれば、10秒あたりで、浮かんでくるからだ。
一分を過ぎると、頭の中に、<救急車>の文字が浮かんでくる。
はっと、気づくと、すでに
一分半だ。
やばい、海上保安庁とかの電話番号を知っていたか?
知っていなかったか?
陸上にいるくせに、私の肺が、バクバクしている。
おお~2分過ぎた!
「け、け、警察にはどうしたら・・?」
っと、その時である。
遥か離れた場所に、プカリ・・
ヤスタニさんの頭が浮かぶのである。
『な、なにしてたの?』
「ブラックバスだのニジマスだのいっぱいいてネ」
『息、苦しくないの?』
「あ~息のことは忘れてた」
ふむ、奴の腕には、いずれヒレが生えるであろう。