~昨日の続き~
岩殿山頂上から富士山を望んでいた折、
その先に、縦走コースがある事に気づいた。
っと、その時、登山者のオジサンに声をかけられた。
「おたくらも、地方都市に行かれるんですか?」
えっ、ちほうとし?
え~と今いる場所は、大月市で地方だけど、
都市ほどではないわナ。
なんとなく曖昧に返事して、その場を離れた。
すると、おかしな標識を見つけた。
≪稚児落とし≫
あっ、コレだったのか?
ちほうとし~ちごおとし
なるほど!ごめんねオジサン。
ん・・まてよ?
コレは地名なのか、何なのか?
<稚児>とは、幼児の事であろう。
落としとは、落とすのであろう。
え・え~~~?
年老いた
おばばだの
じいだのを、口減らしの為に、
山奥に捨てる所業だ。
同じように、小さな稚児を、口減らしの為に、
亡くす時代があった。
辛くやるせないオコナイを、村の人々が、
忍び難きを忍んで、手を下していたらしい。
さあ、そこで、この名前だ。
≪稚児落とし≫
文字通りの意味だとすると、
「この断崖から、口減らしの為に、幼子を落とす」
と、理解しなければならない。
しかし、辺りには、その意味を解した標識らしきものはなかった。
うむ・・?
これは私の思い過ごしかもしれないゾ。
単に、
子供には容易に近寄れない断崖絶壁だゾと、
戒めているだけなのかもしれない。
いずれにしても、
おしりがムズウズしてしまう恐ろしい場所である。