ロダンの≪考える人≫
語学学習の駅前留学で、新たに有名になったものだが、
あの、彫刻は、かなりツライ。
あのモデルは、ツライ。
ツライと言う意味が分からない方は、
このポーズを、今、試してみるがいい。
右腕のヒジを、左足のヒザの上に乗っけてみよう。
「うぅぅっ」と言った方は、すぐに、やめたほうがいい。
明日、整形外科医のお世話になるやもしれない。
あの彫刻を、一見しただけでは分からない苦労が、
この姿勢にある。
右腕を右ヒザではないのだ。
左ヒザなのだ。
モデルは、何時間も同じ姿勢を、芸術家に要求される。
「動くな!」
じっとしている努力が、
モデル料の多い少ないにつながる。
ゆえに、頑張る。
しかし・・である。
ロダンに、「動くな!」と指差されたモデルの心境やいかに!
「すんませ~ん、反対側に体ひねっていいですかぁ~?」
『動くなと言ってるだろ!』
「あのぉ~横腹がツリそうなんスけどぉ~」
『動くな! 今いいとこなんだ!』
「あのう、腹へったんスけんどぉ~」
『オマエは、腹の事は考えるな!自分の生き方を考えろ!』
「ほんだけんど、腰のひねりが痛くて、痛くて・・」
『そんな苦しみどころじゃない悲惨な人達の事を、考えてみろ!』
「はあ~」
『生きていること自体、苦しみなのだヨ!』
「はあ~モデル料減らされてもいいスから、
形、崩していいスかぁ~?」