
「滝田くん、三浦富士に登ろう!」
朝、私が提案する。
昨夜から、我が家でグースカやっている友人の滝田くんの、
目覚めをうながしたのだ。
「滝田君、走るのはやめて、今日は歩いて登山しよう!」
『オゥケェイ』(OKの意)
歩き出した我らが向かったのは、標高187mの三浦富士だ。
常日頃、ランニングしている山である。
「あのサ、昨日、ウインドサーフィンを5時間乗って、
そのあと、大畠さんの誕生日会で、さんざん呑んだから、
今日は、
走るのはやめて、ただ、
歩こう!」
『オゥケェイ』
ハッハッハツ・・
登頂したぞ!
おお、富士山も見える!
よし、縦走もしようか。
「滝田君、走るのはやめよう・・」
いつの間にか、我らは山道を走っていた。
「トレイルランじゃないんだから、歩こう!」
『オゥケェイ』(OKの意)
タッタッタッタッ
又、いつの間にか我らは、走っていた。
「滝田君、だからぁ、走るのはやめようって、山道だから」
『オゥケェイ』
タッタッタッ
「滝田君・・」
『オゥケェイ・・』
なぜか我らは走っている。
山道なのに、走っている。
ちょっと油断すると、ボクらは、走り出す。
そんな体質を、最近どこかで獲得したらしい。