
大相撲では、懸賞金がかけられる。
企業や個人が出した懸賞金を、勝った方が受け取るのである。
その旗が、土俵の周りを一周する。
テレビ観戦では、その旗がグルグル回るのを眺めるだけだ。
「おお、DHCが3本も出したかぁ~」
「永谷園は、5本かぁ~」
ところが・・・
実際の会場では、周り終わった頃、アナウンスが入る。
すべての企業名、商品名を読み上げるのである。
(NHKでは、その音声は絞られていて微かにしか聞こえない)
そこで、企業側も、意匠をこらす。
永谷園が面白い。
アナウンスの声が響く。
「梅茶漬けの永谷園、
サケ茶漬けの永谷園、
ワサビ茶漬けの永谷園、
たらこ茶漬けの永谷園、
お茶漬け海苔の永谷園」
5本の懸賞を、全部違う商品名で差し出している。
よって、5本分読み上げてもらえる。
宣伝効果抜群となる。
それが証拠に、帰り際、両国で、
お茶漬けを食べさせてくれる店を探そうとしたほどだ。
この懸賞金の値段なのだが、
15日間で、93万円。
一日換算、62000円
勝った力士が貰えるのは、1本につき3万円。
懸賞旗が回るのは、対戦力士の一回目のしきりが終わった後だ。
それまで、旗を持った人たちが、向こう正面の真下で、
じっと待機している。
その方たちが、他に何を担当しているスタッフなのかは、
わからない。
いずれにしても、国技館のスタッフは、常に整然と働いている。
無駄な動きがない。
だからだろうか・・
西の花道に青い制服で立ち続けるロボコップこと高見盛は、
することがなく、
ただ立っているだけの様にみえる。
東と西の花道に、一人づつ大きな男が立っているので、
思わず神社の門を連想してしまう。
《あ うん》