《日焼けサロン》
役者仲間が、時折、お世話になっている。
色白の役者が、役柄的に、色白ではおかしい役に出会った時、
天日で焼いているヒマがない場合に、
日焼けサロンに通う。
(今、ひやけサロンと打とうとして、
ニヤケサロンと間違い打ちしてしまった)
この日焼けサロンに、私も一回だけ行った事がある。
25年前の事だ。
身体にクリームを塗りたくって、カプセルの中でジッとしている。
青白い光で、全身があぶられている。
オーブンの中に入れた鳥の丸焼きを連想した。
他の役者に訊いてみたところ、
皆、一回は行った事があるとの答えだ。
そして、この話をしていたところ、
指摘された。
「イシマルさん、それ間違いです」
『なにが?』
「《日焼け止めサロン》ではありませんヨ」
なぬっ?
どうやら、私は、《日焼けサロン》と言うべきところを、
《日焼け止めサロン》と発声していたようだ。
常日頃、日焼け止めを塗っている。
日焼け止めは、わが家に10本以上常備してある。
『日焼け止めを塗ったかな?』
この会話で満ちている。
ゆえに、<日焼け>と口から言葉が漏れれば、
<どめ>がもれなく付いてくるのである。
無意識のうちに、<どめ>を付けていた。
ん・・まてよ?
《
日焼け止めサロン》ってのは無いのかな?
日焼けを止めるマシンがあるサロンである。
そこに行って、料金を払えば、日焼けを止めてくれる。
う~む、どんなサロンだろう?
「イシマルさん、それって、
美白サロンじゃないですか?」
『あ、そっか、あったか』