私の車のデジタル時計が、以前から気になっていた。
「時報をお知らせします」
ラジオが、12時丁度を知らせてくれる。
ポ~~~ン
時計をピッタリに設定し直す。
すると、次の日。
ポ~~~ン
12時丁度に、デジタル表示を覗き込む。
あれ・・一秒進んでいるじゃないか?
ま・・いっか・・ってんで、2か月が過ぎる。
ポ~~~ン
アレレ? ぴったり1分進んでいるじゃないか?
ってぇ事は、計算してみると、
正しく、1日に1秒進んでいる。
つまり、2か月で1分。
進むのは構わないのだが、
ちょうど一秒という進み方が変だ。
あまりにも
几帳面な時計の狂い方である。
同じ進むのならば、
いい加減に進んでくれた方が、
いっそすっきりする。
ある意味、この時計は、非常に正確な時計と云える。
一日の秒を計算すると・・・
1/86400秒進んでいる時計である。
そんな時計を造れ、と言われる方が難しそうだ。
今では、自動的に時刻を合わせてくれる時計がある。
衛星からの電波で調整する電波時計だ。
それはそれで、役に立つのだが、
時計とは、適度に狂っている方が、面白みがあっていい。
「きっとこの時計は少し狂っている」
この感覚で時計を眺めている程度が、望ましいのではないか?
そうそう、電波時計の腕時計は、ドラマでは使えない。
なぜか?
ドラマでは、ある場面で、
架空時間に全員の腕時計や、壁時計を合わす。
「10時45分にしてください」
助監督の号令で、皆、腕時計を設定する。
ところが、電波時計は、設定した途端、
勝手に現在時間に設定し直すのである。
見ている間に、針がグルグル回り、正確な現在時間を表示する。
ダメじゃ~~ん。