「イシマルさん、魚だけは焼かないで下さい」
毎年通っているリゾートの、コテージの炊事場の使い方を、
やんわりと指導される。
肉は焼いてもいいが、魚だけは焼かないでくれとお願いされる。
肉と魚を比べると、日本人としては、
肉を焼いた方が、脂が飛び散り、悲惨な部屋になるイメージがある。
「肉だけは焼かないでくれ!」
こう言われた方が、納得するかもしれない。
ところが・・・実際は・・
「魚だけは・・・」
ふむ・・
先ほど、魚焼き器を洗っていた。
魚を焼いた後、訳あって4日間ほおっておいた代物だ。
ガビガビになっている。
しばらくお湯に浸けてから、洗剤で洗い始めた。
ゴシゴシゴシ
金タワシを使用している。
う~~む、こびりついているナァ~
しょうがなく、マジックリンを噴霧し、しばし置く。
改めてゴシゴシを繰り返す。
フ~~やっと何とかなった。
しかし、コレが肉だったらどうだろう?
肉を焼いて、一週間ほおっておいた事がある。
しかし、お湯に浸けてしばらくすると、サ~と洗い流せたのである。
匂いもさして残らなかった。
問題は、魚のしつこさと、その匂いである。
匂いを運ぶのは、煙だ。
煙に匂いの元を包み込み、部屋中に運んでゆく。
そう考えると、
肉と魚と、どちらがたくさん煙が出るかは、
そう考えなくとも、わかる。
サンマに代表されるように、魚の煙はハンパでない。
サンマ焼きの近くに布団は間違っても、干せない。
ましてや、クサヤの干物に至っては・・・
ちょっと待て、今、クサヤを持ち出すのは、卑怯だ。
話がややこしくなるので、クサヤは忘れよう。
クサヤには、いつかそれなりの覚悟で登場していただこう。
結論;
魚を焼いた後は、すみやかに魚焼き器を洗うべし!
(肉は、ほおっておけ)