『今、大丈夫ですか?』
電話がかかり、耳に押し当てると、
第一声に、このセリフを吐く方がいる。
大丈夫だから、電話に出たのである。
大丈夫でなかったら、出ていない。
つまり、出たという事実は、
《大丈夫である》とおおっぴらに公言している様なものだ。
だのに・・・
『今、大丈夫ですか?』
私が、電車の中にいるとか、会議中であるとか、
カツアゲを喰らっている最中だとか。
オモンパカッテくれているのかもしれないが、
オモンパカッテくれるならば、
さっさと、要件を喋ってほしい。
『今、大丈夫ですか?』
「はい、大丈夫です」
これは、『いいお天気ですね』「そうですね」
という日本古来のご挨拶のつもりで、
冒頭に帽子を脱いでいるのだろう。
しかし、今や、携帯には、相手の名前が表示されている。
誰からの電話か、分かった上で、出ている。
では、かけてきたアナタに問いたい。
もしもだヨ・・・
私がこう言ったらどうするつもりだネ。
「ダメ」
巨大ビルの重り