
サスケとは、非常に珍しいスポーツである。
あえて、スポーツと呼ぼう。
スポーツとは、相手がある競技であり戦いだ。
すると、
敵である相手が失敗して敗れると、自分の有利になる。
ゆえに、参加選手を手放しで応援できなくなる。
参加選手の失敗や負けを、喜ぶ自分がいる。
例えば、陸上競技。
ほかの選手が、身体の不遇を訴えれば、それは自分の有利になる。
例えば、柔道。
敵がたの選手がドーピングで起訴されれば、
自分の有利になる。
例えば、体操。
相手が失敗演技をすれば、喜ばしい。
もろ手を打って喜ぶわけではないが、
有利さを噛みしめる余裕ができる。
そこで、サスケだ。
サスケの場合、ほかの選手が失敗しても、嬉しくない。
全く喜ばしくない。
なぜか?
みんなに、次のステージに行って貰いたいのだ。
少しでも先に進んで貰いたいのだ。
誰かが、少しでも進む事によって、
未知のセクションの攻略法が見つかるかもしれないのだ。
沢山の仲間が、進めば進むほど、有利になる。
第一ステージから、第二ステージと、多くの人が進めば進むほど、
皆が、有利になる。
だから、皆が皆を応援する。
失敗を喜ぶ奴らなど誰一人としていない。
《全員が全員を応援している》
こんなスポーツほかにあるだろうか?
世界を探しても、あるだろうか?
「ヒマラヤ登山があるじゃない」
アナタがとなえる。
確かに似ている。
しかし、登山だって、最後の頂上アタック隊員に選ばれるには、
誰かが負けなければならない。
誰かを蹴落とさなければならない。
友人が、高所で弱っていくのを願っている自分がいたりする。
ところが・・
サスケには、それがない。
誰かが、弱っていると、全員が駆け寄り、介抱している。
それぞれのセクションの攻略法を、
皆で教えあっている。
本気で、応援している。
世界でも珍しい、稀有なスポーツが・・・
サスケだ!