やっちまった。
朝、起きて歯を磨こうとした。
そこは、ホテルだった。
前夜の呑み過ぎで、ぼんやりしていた。
トランクの中から、歯磨きセットを取り出す。
取り出したチューブをブチュっ。
口内に突っ込み、ゴシゴシゴシ、
うぅぅ・・?
ブクブクブク・・?
な・なんだこの味?
チューブを目の前にかざす。
《洗顔剤》?
あんですと?
ガ~~~ン!
トランク内で、歯磨きセットと、洗顔セットが、
同席していた事を忘れていた。
洗顔剤を作った人は、当然ながら、
味覚に、こだわりを持つ筈がなかった。
形状にも、こだわりを持たなかった。
似た形状がもたらす悲惨な結果に、責任を持たなかった。
ウゲっ!
そういえば、以前にも似た間違い事件を起こしたナ。
あの時は、確か、《ワサビと歯磨き》だった。
私は、いや我々は、試されているのだろうか?
「チューブにチューイ」と。
(チッ、くだらないダジャレだ)
《刺身につけるのは》 2008;7月28日