
ラグビーのルールをひとつ
《シンビン》
重大なる違反をした選手は、イエローカードを出され、
10分間、グラウンドの外に退出される。
二回シンビンをくらうと、退場になる。
シンビンなどと、いかにも日本語らしい語感だが、
イギリス語である。
SIN(罪)、BIN(蓄える箱)
20年前くらいから、用いられている。
「15人制なんだから、一人ぐらい減っても問題ないでしょ」
気軽におっしゃる。
ラグビーで一人少ないと、決定的な差がつく。
ラグビーとは、<誰か一人を余らす闘い>とも言える。
人数が非常に問題になる。
ゆえに、さぼっている選手が一人でもいると、そのチームは負ける。
「ひとり余ってますネ!余ってます!」
アナウンサーが声を振り絞る。
人数が相手より、一人多い局面を作れば、トライにつながる。
なんとか、その局面を作ろうとしているのが、作戦なのだ。
そんな時、シンビンにより、敵方が、一人少なくなる。
こりゃしめたもんだ。
日本代表が、初戦の最後にトライできたのも、
敵が一人シンビンでいなかったおかげでもある。
こんなルールは他のスポーツにあるだろうか?
まずは、喧嘩から教えられるとさえ言われる氷上の格闘技、
<アイスホッケー>
溺れる為にやっているような水上の格闘技、
<水球>
この両ゲームでは、一時的に、外に出されるペナルティがある。
やはり、格闘技とあだ名が付きそうなスポーツには、
必要なペナルティなのかもしれない、
それにしても、昔、ラグビーに、
シンビンルールがなかった事自体が驚きだネ。