ねぇ、イカを捌いた事ってある?
殆どのイカは、赤黒い表面をもっている。
たとえば・・
ここに、スルメイカが生きた状態で有る。
表面のこげ茶色は、色がうごめいている。
その一点に触ると、一瞬、触られた部分の色が変わる。
どうやら、表面は、
小さく細分化された皮で出来ていると思われる。
今度は、ス~っと、指で撫でてみる。
すると、どうだ!
撫でられた所が、次々に連動して、うごめき、
色が変わってゆくではないか?
SF映画のコンピュータグラフィックで表現される、
宇宙船の表面のようだ。
虹色に似た、発色をしている。
魚の鱗より、はるかに小さく細分化された、
皮だと分かる。
さあ、このイカを捌く。
包丁を入れると、次に皮を剥がさなくてはならない。
イカの皮は剥がしにくい。
それでも、布巾などを使って、剥がしてゆく。
剥がされた皮は、ポイッ!
ゴミ箱へ捨てられる。
もれなく捨てられる。
アナタがイカ刺しをパクリとやると、
皮がポイッと捨てられる。
ちょっと待て!
ひょっとすると、あのイカの皮は、
とんでもない物質を含んでいるのではないのか?
少なくとも、伝導物質としては、極めて優れている。
ポイポイ捨てられているあの皮をなんとかできんか?
焼いて食っているあの皮を、利用できんか?
50年後、
「イカの皮を捨てていただと!」
原始人としてコケにされたら、どうします?