
「水?それともガス?」
イタリアのレストランでは、ただの水なのか、ガス入りの水なのか?
訊かれる。
ガス入りとは、炭酸水のことだ。
炭酸に弱い私は、ノンガスをたのむ。
ところが・・・
レストランならば、それでいい。
ホテルの冷蔵庫に、この2種類が置いてある場合が、困る。
この2本、裏書を読んでもよくわからない。
そもそもイタリアンが読めない。
ええい、ままよ!と、キャップをひねることになる。
プシュッ!
えっ?プシュッって言いました?
ってぇことは、ガス入りってことですか!
50%の確率に敗れたのである。
飲みたくないガスを飲まねばならない。
ゲフッ
次の日、再びホテルの冷蔵庫をあける。
え~と、どっちだっけ?
学習をしていない。
ええい、ままよ!
プシュッ!
えっ、又プシュッって言いました?
今夜もガス入りですか。
50%×50%で、4分の1の最悪を当てた訳ですネ。
次の夜・・しまった、どっちだっけ?
ええい、ままよ・・
プシュッ!
プシュッって言ったよネ!
8分の1ですかぁ~
そして、4日目の夜。
ベッドの横で、二つのペットボトルを睨んでいた。
ここで、プシュッをひいたら、相当落ち込むことになるだろう。
立ち上がれないかもしれない。
そのくらいなら、今夜は、水を我慢しようか?
いや、夜中に喉は乾く、
なんたって、
1600グラムのTボーンステーキにチャレンジした夜だ。
まずもって、なぜ私は学習しないのだろう。
ボトルの色で見分けるとか、紙に書いておくとか、
小学生でもやりそうな事をなぜしないのだ?
答えは簡単。
なんとなく毎日チャレンジしていたい。
だから覚える気がない。
それにしても、今夜失敗すると、16分の1という確率になる。
今回だけは、しっかり考えて選んでみよう。
右手で取りやすい右側とかでなく、
水っぽい青い色の方とかではなく、
慎重に選んだうえで、最後の最後に
選んだ逆の方を取るとしよう。
せ~の~
プシュッ!