《真っ暗ホテル》はないのか?
ホテルの部屋が暗いのが好きな人と、暗いのが嫌いな人がいる。
今日は、暗いのが嫌いな人が、読み進めると、腹が立ってくるので、
すぐにサヨナラして下さい。
常々、ホテルの部屋が、真っ暗にならない事を、
不思議に思ってきた私だ。
しかし、それは、ホテル側の気持ちになってみれば、
ナゾはすぐに解ける。
「暗闇でつまづいて、頭を打った、腰をけがした・・」
と訴えられない為である。
そこで・・暗闇好きの人の為に、
こんなホテルを敢えて造って貰えないだろうか?
利用客は、チェックインの際、念書にサインする。
《暗闇のセイで、怪我などを負っても、ホテル側に責任は求めません》
一筆いれとく。
さて、部屋だ。
ドアは、ピッチリ閉まる仕様で、光漏れをなくす。
窓は、シャッターで閉ざすことができ、さらに、
カーテンは、暗幕用の真っ黒く、裏地も貼ってあるモノだ。
室内の光るモノをすべてなくす。
明かりのスイッチの場所を知らせる、青い光だとか、
エアコンの起動中を知らせるランプだとか、
空気清浄機のランプだとか、
トイレウオシュレットの稼働明かりだとか、
目覚ましのランプだとか・・
ありとあらゆる明かりを一掃する。
ベッドの枕元には、昔ながらのT型のスイッチを設置する。
これは、上げたり下げたりで、明かりのオンオフを担う。
このスイッチ一発で、すべての明かりが消える。
(もちろん、明かりを点けて寝たい人は、通常のスイッチを利用する)
さて、ベッドに横たわり、T型を押し下げる。
突然、真っ暗になる。
この真っ暗さは、尋常でない。
30分、1時間、目を馴らしても、何一つ見えない。
なんせ、光源がないのだから、さもあらんだ。
(いざという時は、Tを上げれば済む)
おっ、あの光はなんだ?
近寄ってみると、充電中の携帯電話だったりする。
蛍光が塗ってある腕時計だったりする。
そんな方の為に、ブラックボックスがある。
充電中の携帯などをそのまま入れられる箱だ。
手持ちの小さな明かりは、すべてこの箱に入れてしまおう。
いかがかな?
《真っ暗ホテル》
真っ暗好きな人は、
夜中の微細な明かりを憎らしく思っているのです。
試しに、一部屋つくってもらえません?