
さあいよいよ、夏休みセミ捕り教室、上級編。
本日登場するセミは、この方だ。
《ミンミンゼミ》
関東以北では、鳴いているセミの代表格である。
身体はクマゼミに次いで大きく、羽は透明。
頭の部分が緑色をしている。
夏の映画では、必ず、監督がミンミンゼミを鳴かす。
さて、なぜこのミンミンを捕まえるのが困難なのか?
彼は、大きな体をしていながら、非常に敏感である。
いや、怖がりだと云える。
ゆえに、
樹木の高い位置にいるケースが多い。
すると、どうする?
素手で捕まえるには、木に登るしかない。
ツクツク捕りのように、地面を足忍ばせて近寄れない。
では、どうする?
どうしようもない。
登るしかない。
ほんじゃ、まず、服を変えよう。
樹木に似た迷彩色が良い。
顔にも色をつけよう。
映画ランボーを参考にしてくれれば嬉しい。
「え~そんなことまでするんですかぁ~?」
眉をひそめた方は、どうぞ、お帰りいただいて結構です。
上級者になるには、ランボーを観るところから入るのである。
まず、ミンミンを見つけよう。
簡易双眼鏡があれば、のぞいて探そう。
見つけても、あまりにも細い枝にとまっていれば、登れない。
折れない太さの枝にとまっているミンミンを見つける。
理想を言えば、
枝が地面と平行で、その上側にとまっていればよろしい。
つまり、下側からアプローチするアナタは見つかりにくくなる。
今日は、安全の為、落下防止ロープを腰につけよう。
この操作は、映画「ミッションインポッシブル2」を参照。
「え~そんな事まで?」
と嘆いた方は、
電柱にとまっているアブラゼミでも捕っていなさい。
さあ、懸命なアナタとだけ講座を進めよう。
木を登るのだが、あくまで木を揺すらないように!
動物に例えると、登りはじめは、ヒョウのようにそお~っと。
セミの死角に入る方角からアプローチする。
ミンミンは大概、地上5m以上の所にいる。
よって、3mを超えた辺りに、安全ロープを確保しておく。
(これは前日やっておくと良い。
もし落ちても、地面に届く前にロープが張る)
さて、だんだん枝が細くなり、あと2mの地点まで来たら、
動きを、ヒョウからカメレオンに移行させる。
10cm進むのに、10秒以上かける。
この時、ミンミンが突然黙ったら、5分はジッとしていよう。
呼吸は浅く短く、
目は細める。
なぜだか分からないが、神経の細かい動物は、
目玉に敏感なのだ。
だからか、カメレオンだって、目は細くしている。
よし、なんとかミンミンの背後までやってきた。
地上5mの高所だ。
ここから先は、ツクツクを召し捕った要領と同じ。
違うのは、
殺意を消す事。
凡庸な表情で散歩にきた旅人をよそおう。
しかし、ここまでくると、さすがに、ミンミンも警戒している。
鳴きやみ、何か異変が起こる前触れを感じている。
ここで、捕まえられる確率は、30%だと思っていい。
つまり、アナタの存在は察知されている。
手を伸ばす、手を伸ばす・・・
ここから先は、アナタの勇気だけが成功のカギを握っている。
夏休みの宿題にしましょう。
では、又・・・

捕ってきましたァ~