
オリンピック種目に、ウインドサーフィンはある。
かなり以前から日本選手は参戦している。
残念ながら、マスコミに取り上げられるような。
驚くべき記録は残していないが、
アスリートとして、切磋琢磨し、ギリギリの戦いを挑んでいる。
ウインドサーフィンとは、道具を使うスポーツだ。
その種目をオリンピックで行うとなると、
道具を統一しなければならない。
選手には、押しなべた道具が与えられる。
あとは、個々人のアスリート能力を発揮するだけである。
普段、われらウインドサーファーは、様々な道具を使っている。
自分の技量にあったモノから、背伸びしてでも使いたいモノまで、
あまたの道具があふれている。
言い方を変えれば、道具さえ選べば、
若者からお年を召した方まで、ヘイチャラで海に出られるのだ。
60才はおろか70才でも、いや、
80才を超えた御仁まで、
海を滑走している。
かく言えば、その80才の御仁は、
ぼんやりと海上を漂っていると思われたでしょうが・・
とぉ~んでもない!
いまだ、現役のアスリートである。
若者と一緒に、レースに興じているのである。
勝った負けたと、嬉しビールを飲んでいるのだ。
悔し酒で、口泡を飛ばしているのだ。
しかも、その後ろには、
70代の後輩が、スラリと並び、
「クソじじい!」
尊敬の罵詈雑言をあびながら、
缶ビールを握りつぶしているのである。
よもや、60代の前半の滝田くんだのイシマル君だのは、
ただのガキであり、若造であり、ひよっこに過ぎない。
「エビスがキ~ンと冷えましたヨ」
ビール運び係がいいとこだ。
先は、長い。
「クソじじい!」と呼び捨てされるまでに、あと10年、
口泡飛ばしても、敬やまわれるのに、さらに10年!
そして、その先に・・・