《トーキー》
その昔、白黒映画の世界において、
映像は流れるのだが、音がない世界があった。
現在のように、フイルムに音を載せられなかったのだ。
そこで、映画館では、生で音をつけた。
ピアノ演奏であったり、様々な楽器を館内で演奏していた。
昨日のことだ。
東京は、東銀座の映画館<東劇>で、
ヒッチコックのトーキー映画がかかっていると聞き、
足を運んだ。
それも、生でピアノとベース演奏をつけると言うではないか!
何10年も経過した映画フイルムは、劣化が激しい。
「雨が降っている」
ザーザーと縦線がうるさいので、そう呼ばれている。
その劣化したフイルムを、現代の技術でキレイにする。
電子化するという言い方が近い。
途方もなく時間がかかるらしい。
その結果を我々は観せられている。
ヒッチコックが監督をしたトーキー(無声)映画。
9本が、復元され、いま、東劇で上映されている。
しかも、生演奏だ!
アレッ?
演奏しているのは、古後公隆(こごきみたか)さんではないか!
チベットの歌姫、バイマンヤンジーさんの公演でも、
たしか演奏していたゾ!
ピアノを弾きながら、ベースも弾いている。
コレはどう理解したらいいのだろう?
映画を観ながら、音楽鑑賞をしているのか?
演奏会に、映画が流れているのか?
おそらく、前者なのだろうが、
生演奏のここちよさに、しばし眠くなったのも確かだ。
3月24日までやってる。
9本全部は観られなくとも、もう一回行こうかナ・・
ヒッチコックが撮影していたイタリアの撮影所
チネチッタ