そう云えば・・・
私は、ニキビになった事がない。
思えば、わが父親もニキビがあった。
一つ違いの兄も、ニキビで悩んでいた。
ブツブツを憎んでいた。
憎むのもシャクなので、
「青春の勲章!」などと叫んでいた。
ところが、次男坊のけんじろう君は、なぜかニキビがない。
ツルンとしている。
その上、やたら色が白い。
『ムキ卵』などと、あだ名を付けられていた。
別府生まれなものだから、『温泉タマゴ』とも呼ばれた。
っとここまで語ると、
「自分の昔話は、自分に都合の良いように加工するよネ」
苦言が出た。
そのとおりだ。
無意識のうちに、都合よく喋っているかもしれない。
さあ、そんなだった時だった。
時代を遡ろう。
《けんじろう君5才》 58年前
大分県の杵築(きつき)市に住んでいた。
家の近くの杵築幼稚園に通っていた。
時代を現代に戻そう。
先日、その杵築市の市長に会う機会があった。
「えっ、市長とボクは同い年なの?」
『ええ、しかも、杵築幼稚園の同級生じゃわ』
「なんでわかるの?」
『当時の幼稚園卒業写真に、アンタがのっとるがぁ~』
なんと!
幼稚園時代を証明する方が現れたのだ。
市長は、さらにのたまう。
『けんじろう君が、私ンチに来たことがあったんヨ』
「へえ・・」
『ほったらウチの皆が、口を合わせて言うたんヨ』
「なんて?」
『
色がマッチロな子供がきたァ~』
58年前 杵築市大原邸にて