ウインドサーフィンのワールドカップが、開かれた。
神奈川県の三浦半島の津久井浜。
世界中の猛者、男子64名、女子20名が集まった。
完璧なるプロ集団である。
個人競技なので、海の上を自由に使っていい。
そう、この自由というところが、今回突出している。
普段、風が吹けば、津久井浜の海上は、
ウインドサーファーで満たされる。
数百人が色とりどりのセールで走っている。
ところが、大会期間中は、ワールドカッパー達の独占だ。
80人あまりの選手だけが、海上を走り回っている。
彼らは、身体が大きいので、使用するセールもでかい。
普段見ている津久井の海が、とても狭く感じる。
アソコからアソコまで、あっという間に行ってしまう。
すなわちスピードが速い。
沈(チン)をしている選手などいない。
レースは風次第で、中断したり、いきなり始まったり・・
さしたる指示が出ている訳でもないのに、
選手は、自分の出番を間違うこともなく、
整然とレースをこなしてゆく。
当たり前といえば、当たり前なのだが、
プロ意識と、そのウインド力に感嘆してしまう。
彼らが大人だとすれば、私なんぞは、小学低学年でしかない。
いや、それ以上の技術力の差がある。
世界を転戦している選手の最大の特徴は、
《ずぶとさ》 ではないだろうか?
少々のことに動じない。
トラブルはあって当たり前。
繊細なルーティーンや、ジンクスなど、
何の役にも立たないと思っているフシがある。
変幻自在と言っていい。
なんせ相手は海だ。
風だ。
時には、風速30m超えで、レースをする彼ら。
室内競技にない豪胆さが要求されている。
彼らは、一年間に10戦を戦うのである。
陸上競技のように、身ひとつで行けない。
大量の道具を運ばなくてはならない。
ずぶとさがなければ、やっていけない。