《眠れる》
最近、我々の間で流行っているのが、長時間睡眠。
我々と言っても、私と滝田くんの間である。
長時間とは・・・
《12時間睡眠》
もちろん、ずっと目が覚めないワケではない。
途中一回目が覚め、トイレに立つ。
小便をする。
布団に戻り、なんやかや、うとうとしているかと思いきや、
ふたたび眠り始める。
「もう朝ですよ~」
起こされた時間は、眠り始めてから、12時間後だ。
キャンプ場では、これが正しいキャンプ睡眠になっている。
ワイワイ騒ぎながら、七輪で肉を焼き、
ワインをグビグビやり、やがて、「おやすみ」となる。
我々の間では、夜の8時がその時だ。
瞳がうつろとなり、同じ話を繰り返すようになる。
こうなったら、もう、布団にもぐり込む。
そして・・・なんやかや・・
気付くと、朝8時。
一日の半分、気を失っている。
昼間、
スポーツで汗をかき、ヘトヘトになっているセイかもしれない。
仕事から解放され、
涼しい場所で過ごしているセイかもしれない。
真っ暗で、静か過ぎるセイなのかもしれない。
朝起きて、私が最初にする行為は・・・
滝田くんの寝ているハイエース号に近寄り、声をかける。
「お~い、生きてるぅ?」