4チャイの女の子が手紙を書いている。
何かを伝えたいらしい。
最初の手紙は、十がたくさん並んでいる。
本人は、コレで納得している。
渡された側も、ウンウンと納得して読まなければならない。
しばらく日にちが経って、再びお手紙が届く。
少し進化している。
言いたい事が、具体性を持ってきたらしい。
さらに日にちが流れる。
ここまで来ると、はっきり主張が見てとれる。
文字を知らないだけあって、もし文字を教えたならば、
すぐにでも書き出しそうである。
自分で文字を生み出そうともしている。
そして、時が流れた。
ついに文字寸前に近づいている。
その昔、80を過ぎた父親から、手紙が届いたものだが、
読めない文字がたくさんあった。
推測して読みすすめるのだが、最後は諦めて、
返事をそれなりに返したものだった。
それに対し、この4才の子の進化のすさまじい事よ。
書きたい、伝えたい、表現したい欲求が、
筆にぶつけられている。
進化途中なのだが、どうしても十だの×だのが好きらしい。
コレが何の文字か聞いてみても、おそらく説明できないのだろう。
説明の代わりに、文字がどんどん変化してゆく。
ただし、
文字とは、ひとつひとつ単独で成立しているモノだ、
との認識はあるようだ。
ひょっとすると、古代遺跡で、
発掘調査隊の発見した石に書いてある文字は、
子供の書いた文字であって、
それを必死で解読しようとしているのかもしれない。
(なワケないかな)