時計に縛られている。
我が家には、時計が複数ある。
目覚ましに始まり、かなりの数の時計が時を刻んでいる。
幸せなことに、出かける時間は特定されていない。
朝5時であったり、9時であったり、正午であったり、
夜10時であったり・・・
ある意味、デタラメである。
最も意表をつく<入り時間>としてこんなのがあった。
《30時入り》
それって、朝6時じゃないの?
ほんじゃ、《6時入り》と書けばいいじゃ~ん。
すると、事務所の人間がのたまう。
「もし、6時入りと書いたら、イシマルさんの場合、
今朝の6時に来ちゃうでしょ」
『うん』
「ダメです、
明日です、間違わない為に、30時と!」
なるほど、お馬鹿な奴の為に、親切な時間を書いているらしい。
すごいな・・
その間、働き続けているスタッフがいるという意味だ。
しかも、そのあと、私は48時間ぶっ続けで働いたのだから、
いったいスタッフはどうなったのだろう?
時に・・
<立ったまま眠る>という荒業(あらわざ)を、
習得するスタッフがいる。
文字通り、立ったまま眠っている。
マブタを半分閉じ、ユラユラと揺れている。
瞬時の眠りに憩うている。
アッチの世界にいっている。
本人は見つからないように眠っているつもりだが、
落ちる寸前の人間の姿は、
隠しようがない。
(今、『隠しよう』を変換したら、『核使用』と出た、
いかん)
おそらく、あのままバタンと倒れて眠ってしまえたら、
これほど素敵な時間はないだろうと思われる。
残念ながら、私はいまだ、
立ったまま眠る技は習得していない。
ある意味、まだまだアマチュアに過ぎない。
立ったまま眠っている彼ら彼女らの、夢に、
おおいなる一票をささげたい!